婦人科の医学テーマ
婦人科の医師国家試験 頻出テーマを39項目、中分類ごとに整理しました。気になるテーマから要点と出題実績を確認できます。
婦人科総論
- 女性生殖器の解剖概念
女性生殖器の解剖は、骨盤腔内の卵巣・卵管・子宮・腟と外陰部から構成され、各臓器が靱帯と血管で支持・栄養される。
- 月経・性周期(女性ホルモン)概念
女性ホルモンには卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)がある。
- 婦人科診察検査
婦人科診察のうち子宮体部 (子宮内膜) の細胞診では、エンドサイト・ソフトサイト (回転式)・ブラシ (擦過式)・吸引チューブなどの器具で細胞を採取する。
- 不正性器出血症候
不正性器出血は月経の周期以外に生じる性器の出血で、多様な原因の鑑別を要する症候にあたる。
- 子宮内容除去術手技
子宮内容除去術(= D&C) は、流産・人工妊娠中絶などの際に子宮の内容物を掻爬して取り除く手術をさす。
月経の異常
- 機能性月経困難症疾患
器質的異常を伴わない月経痛。プロスタグランジン過剰が病態で、若年に多くNSAIDが有効。
- 機能性子宮出血疾患
機能性子宮出血は器質的疾患のない不正性器の出血で、性ホルモンの分泌の未熟さや不均衡により子宮の内膜の肥厚と剥離が不規則となって生じる病態をさす。
- 無月経(原発・続発)疾患
原発性無月経は、満 18 歳に達しても初経 (月経の開始) がみられない状態をさす。
- 多嚢胞性卵巣症候群疾患
PCOS (= 多嚢胞性卵巣症候群) は排卵障害 / アンドロゲン過剰 / 多嚢胞性の卵巣を特徴とする疾患をさす。
- 無月経乳汁漏出症候群疾患
無月経乳汁漏出症候群は高プロラクチン血症により乳汁の分泌と無月経をきたす症候群にあたる。
- 早発卵巣機能不全疾患
早発卵巣機能不全(= POF) は若年で卵巣の機能が低下し、無月経をきたす疾患にあたる。
不妊・避妊
性分化と性器形態の異常
性器の炎症
子宮の腫瘍・類腫瘍
- 子宮筋腫疾患
子宮筋腫は子宮の筋層に発生する平滑筋由来の良性腫瘍で、エストロゲン依存性に増大する。
- 子宮腺筋症疾患
子宮腺筋症は子宮内膜に類似する組織が子宮の筋層の中に異所性に存在する疾患にあたる。
- 子宮内膜症疾患
子宮内膜症は子宮内膜に類似した組織が子宮外に異所性に増殖する疾患で、卵巣に発生し月経血が貯留すると卵巣チョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)を形成する。
- 子宮頸部上皮内腫瘍疾患
CIN(子宮頸部上皮内腫瘍)は子宮頸部の扁平上皮に生じる異形成であり、子宮頸癌の前段階の病変にあたる。
- 子宮頸癌疾患
子宮頸癌は HPV (ヒトパピローマウイルス) の感染を主な原因として子宮頸部に発生する悪性腫瘍で、組織型は扁平上皮癌が多くを占める。
- 子宮体癌疾患
子宮体癌は子宮内膜から発生する悪性腫瘍で、組織型は類内膜腺癌が多くを占め、エストロゲン依存性で閉経後に好発する疾患である。
- 胞状奇胎疾患
妊娠性絨毛癌は妊娠に関連する絨毛組織を起源とする悪性腫瘍で、血行性に肺などへ転移しやすい。
卵巣・外陰の腫瘍
- 卵巣腫瘍(総論・機能性嚢胞・茎捻転)疾患
卵巣腫瘍は卵巣に発生する腫瘍で、良性・境界悪性・悪性に分類され、組織学的には表層上皮性間質性・性索間質性・胚細胞性に大別される。
- 成熟嚢胞性奇形腫疾患
成熟嚢胞性奇形腫は卵巣の胚細胞から発生する良性の腫瘍で、若年の女性に好発する卵巣の腫瘍の代表にあたる。
- 卵黄囊腫瘍疾患
卵黄囊腫瘍は卵巣に発生する胚細胞性腫瘍の一つで、若年女性に好発する悪性腫瘍である。
- 顆粒膜細胞腫疾患
顆粒膜細胞腫はエストロゲン産生能をもつ卵巣の性索間質性腫瘍であり、若年から閉経後まで幅広い年齢で発症する。
- 卵巣癌(漿液性・明細胞・卵管癌)疾患
卵巣癌は卵巣に発生する原発性の悪性腫瘍で、漿液性・明細胞・類内膜などの上皮性腺癌が主体である。
- 外陰癌疾患
外陰癌は外陰部に発生する悪性腫瘍で、組織型では浸潤性の扁平上皮癌が大多数を占める。