救急・中毒の医学テーマ
救急・中毒の医師国家試験 頻出テーマを40項目、中分類ごとに整理しました。気になるテーマから要点と出題実績を確認できます。
救急医療・蘇生
- 心肺蘇生(CPR・BLS・AED・TTM)手技
心肺蘇生法(CPR)は心肺停止に対し胸骨圧迫と人工呼吸、必要に応じて電気ショックや薬物投与を行う、一次・二次救命処置の総称である。
- 心停止リズム(PEA・無脈性VT)疾患
無脈性電気活動(PEA)は、心電図上にQRS波を認めるが頸動脈の拍動を触れない状態で、認めたら直ちに心肺蘇生を開始する。
- 気道・呼吸管理(気道確保・挿管・人工呼吸器)手技
気管挿管は、喉頭鏡で喉頭展開を行い、声門を越えて気管内へチューブを挿入して確実に気道を確保する手技である。
- 気道異物疾患
気道異物は異物が気管や気管支に誤嚥され、気道閉塞や持続する咳嗽を引き起こす病態である。
- 消化管異物・誤飲(ボタン電池・腐食性物質)疾患
消化管異物の誤飲は、小児が硬貨・たばこ・ボタン電池などの異物を誤って飲み込む事故であり、対象物の種類により緊急度が大きく異なるため迅速な処置判断を要する。
- FAST(迅速簡易超音波検査)検査
FASTは、外傷初期診療のPrimary Surveyに組み込まれ、胸腔・腹腔・心嚢内の出血 (液体の貯留) を超音波で迅速にふるい分ける基本検査である。
- 災害トリアージ概念
災害トリアージは、多数の傷病者が同時に発生した大規模災害の現場で、搬送・治療の優先順位を決定する判定法で、トリアージタッグがそのツールとして用いられる。
- 心臓震盪疾患
心臓震盪は、ボールなどが前胸部に当たる打撲を契機として、心室細動による心停止をきたす病態である。
- 多臓器機能不全症候群(MODS)疾患
多臓器機能不全症候群 (MODS)は敗血症など炎症によって惹き起こされることが多く、複数の臓器が同時に機能不全に陥る病態である。
ショック
- ショック(総論・心原性・閉塞性)概念
ショックは全身の循環不全により重要臓器の灌流が保てず、臓器障害をきたす緊急の病態である。
- 循環血液量減少性(出血性)ショック概念
循環血液量減少性ショックは出血・脱水・熱傷などで循環血液量が減少して組織の灌流が低下する病態であり、その代表が大量出血による出血性ショックである。
- 敗血症・敗血症性ショック疾患
敗血症は感染に対する生体反応の調節不全により臓器障害をきたす病態で、十分な輸液でも改善しない低血圧と組織灌流低下 (乳酸高値) を伴うものを敗血症性ショックという。
- アナフィラキシー(ショック含む)疾患
アナフィラキシーは IgE が介在する I 型アレルギー反応により呼吸器・循環器・皮膚などに全身症状を急速にきたす緊急病態であり、血圧低下を伴うものをアナフィラキシーショックと呼ぶ。
損傷・外傷
- 外傷総論・初期診療・創傷管理概念
頸部穿通性外傷は、頸部の刺創・切創により気道・血管・神経が損傷されうる救急疾患である。
- 胸部外傷(肋骨骨折・動揺胸郭・大動脈損傷)疾患
肋骨骨折は外傷により肋骨に生じる骨折で、高所からの転落や交通外傷、胸部への直達外力などが典型的な原因となる。
- 腹部外傷(脾損傷・腎外傷・後腹膜出血)疾患
腹部外傷は鈍的損傷と穿通性損傷に大別され、脾・腎・肝などの実質臓器損傷や後腹膜出血をきたしうる緊急病態で、来院直後の初期評価が重要である。
- 骨盤骨折疾患
骨盤骨折は高エネルギーの外傷で生じ、骨盤内の豊富な動静脈から大量の出血をきたしうる。
- 圧挫症候群疾患
圧挫症候群は四肢が長時間圧迫された後に圧迫が解除され、壊死した筋から内容物が血中へ放出されて全身障害をきたす病態である。
- コンパートメント症候群疾患
コンパートメント症候群は、筋区画内圧の上昇により血流障害と神経障害をきたす疾患である。
- 熱傷(気道熱傷含む)疾患
熱傷は熱エネルギーによる皮膚や粘膜の損傷であり、深達度により I 度〜III 度に分類される。
- 動物咬傷疾患
動物による咬傷は動物に咬まれて生じる創傷で、唾液中の細菌が深部に封入されるため感染リスクが高い。
- 爆傷疾患
一次爆傷は爆風の圧力波 (爆風波) が直接身体に作用して生じる損傷で、爆発の最初の段階で起こる。
環境・物理的傷害
中毒(医薬品・自然毒)
化学物質・職業性中毒
- 有機リン中毒疾患
有機リン中毒はコリンエステラーゼの働きを妨げ、アセチルコリン過剰によるコリン作動性の症状を呈する中毒である。
- 有毒ガス中毒(CO・CO2・硫化水素)疾患
一酸化炭素 (CO) 中毒は、不完全燃焼で生じた CO を吸入し、CO がヘモグロビンと結合して組織への酸素供給が障害される病態である。
- 有機溶剤中毒疾患
有機溶剤中毒は灯油やガソリンなどの有機の溶媒を摂取・吸入することにより生じる中毒である。
- 重金属中毒(カドミウム・水銀等)概念
メチル水銀の中毒は有機水銀 (メチル水銀) の摂取により中枢神経の障害を呈する中毒性の疾患 (水俣病) である。
- 鉛中毒疾患
鉛中毒は塗装鋼材のガス溶断や自動車用バッテリーの解体など、職業性の鉛曝露で生じる中毒である。
- パラコート中毒疾患
進行性の肺線維症をきたし致死的となる除草剤中毒。酸素はフリーラジカルで増悪させるため禁忌。
- 急性ニコチン中毒疾患
急性ニコチン中毒はたばこなどニコチンを含む製品の誤飲により、嘔吐・流涎・けいれんなどをきたす中毒である。
- シックハウス症候群疾患
シックハウス症候群は建材や内装材から発散する化学物質によって引き起こされる健康障害である。