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学習法

Anki共有デッキの入れ方と、入れたあとの回し方|2つの注意点

iwor 編集部8分で読めます
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目次

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医学系の共有デッキは、ダウンロードして読み込めば使い始められます。ただ、読み込み方によっては初日から復習の間隔がずれます。ノートタイプに手を入れていると、作者が配った更新版も反映されなくなります。どちらも Anki 公式マニュアルに書かれている挙動です。[2],[3]

読み込みや更新は、手元のコレクションにも影響します。作業の前に、コレクションのバックアップ(エクスポート)を取っておきましょう。

注意点①:作者の復習履歴が一緒に入ってくる

Anki のパッケージ(.apkg)には、デッキ・ノート・ノートタイプ・カードが入っています。それに加えて、次にいつ復習するかという予定と履歴、つまりスケジューリング情報が入っていることがあります。自分の端末どうしでデッキを移すときは便利ですが、他人のデッキを読み込むときに、相手の復習間隔まで引き継ぎたい場面はまずありません。[2]

公式マニュアルにも、読み込んだカードに思いがけず大きな間隔が付いていたら、作者が誤ってスケジューリング情報を含めたのかもしれない、という説明があります。そのままにすると、まだ覚えていないカードが長い間隔のまま出てきません。

入れる日にやること

  • Anki 23.10 以降なら、読み込みの画面で「学習進捗も読み込む」(26.08 までの版では「学習履歴もインポート」)をオフにする。これでスケジューリング情報が取り除かれる。23.10 より前にはこの選択肢が無いので、先に Anki を更新してから読み込むと確実
  • このとき「leech」「marked」のタグも取り除かれる。作者が付けた印を引き継がずに済む
  • 読み込んだあとで間隔のずれに気づいたら、Set Due Date で期日を設定し直す。選んだカードすべてに効くので、実行前に対象の絞り込みを確かめる
[2],[1]

逆に、自分のデッキを自分の別の端末へ .apkg で移すときは、この項目をオンにして進捗ごと引き継ぎます。ふだんの端末間の移行は同期で行うので、この操作が要るのは .apkg で移すときだけです。

注意点②:手を入れると、以後の更新が届かなくなる

共有デッキは更新されます。同じ .apkg を読み込み直すと、Anki は前に読み込んだノートを見分けて、ファイル側が新しければ既定でその内容に更新します。ここまでは期待どおりです。

困るのは、ノートタイプが変わっているときです。公式マニュアルは、この場合は基本的に更新できないと書いています。自分がフィールドを1つ足した、あるいは作者側が足した、というだけで当てはまります。ファイルにある「手元に無いノート」は追加されますが、前に読み込んだノートは、作者が内容を直しても更新されません。古い記述のカードが手元に残り続けます。[2]

医学のデッキでは、これは正確さの問題になります。ガイドラインや基準値の変更を入れた更新版が出ても、手を入れたデッキには届きません。

Anki 23.10 以降は、選択肢が増えました。既存のノートやノートタイプを無条件に更新する(自分の変更は上書きされる)か、一切更新しないかを選べます。自分と作者の両方がノートタイプを変えた場合は、2つを統合することもできます。統合するとどちらかにあるテンプレートとフィールドはすべて残りますが、完全な同期が必要になり、ほかの既存ノートが変更済みとして扱われることがあります。

結論はシンプルで、更新が続いている共有デッキを使うなら、ノートタイプの構成には触らないことです。触らないのは、フィールドやカードタイプの増減・並べ替えです。テンプレートの文面やスタイルの編集は、Anki 自身が「常に読み込めます」と説明しているので、見た目を整えるだけなら更新は止まりません。

どうしても自分用に作り替えたいなら、配られたデッキを使い続けるのをやめて、自作のデッキに移ると決めてしまうと迷いません。

翌日から:回し方で効く4つの仕様

新規カードの順番は、デッキ名で決まる

学習の対象は、選んだデッキとその中のサブデッキです。新規カードは、既定でデッキ名のアルファベット順に集められます。これを使うと順番を操作できます。文字を並べるとき「-」は英数字や日本語より前に来るので、先に出したいデッキを「-循環器」とすれば上に置けます。[3]

マニュアルはデッキ名の頭に「~」を付けて後ろへ回す例も挙げていますが、これは英字のデッキ名での例です。「~」は日本語より前に来るので、日本語のデッキ名では逆に先頭へ出てしまいます。

親デッキを選ぶと、別のデッキの復習が混ざる

新規カードと復習カードは別々に集められ、Anki は両方が空になるのを待たずに次のデッキへ進みます。だから親デッキを選んで学習すると、あるデッキの新規カードの合間に、別のデッキの復習が出てくることがあります。今日はこの分野だけと決めているなら、親ではなく目的のデッキを直接開きましょう。

兄弟カードは、隠す設定にしておく

1つのノートから、表→裏と裏→表、同じ文章からの複数の穴埋めなど、複数のカードが作られることがあります。これを兄弟カードと呼びます。Anki には兄弟カードを同じセッションに出さないよう自動で隠す(bury する)機能があり、デッキオプションで新規カードと復習カードそれぞれに設定できます。1ノートから複数カードを作るデッキを使うなら、最初に確かめておきたい設定です。

溜めたときは、長く待っているカードから出る

復習が溜まると、Anki は既定で、いちばん長く待っているカードから出します。どのカードも放っておかれない作りですが、溜まったまま新規カードを入れ続けると、その新規カードの復習は、溜まりが片づくまで出てきません。

実習や試験で数週間空けたあとは、まず新規を止めて、復習だけを片づけると戻りやすくなります。長く空けても、Anki は待たされた日数を織り込んで次回を決めるので、ゼロからのやり直しにはなりません。

毎日の採点は、迷ったら2択でいい

回答ボタンの使い分けにも、公式の目安があります。「Again」は答えられなかったときや間違えたときで、使う頻度はおよそ5〜20%。「Good」は正解だけど思い出すのに少し努力が要ったときで、正しく使えていればこれがいちばん多く、およそ80〜95%です。4つの使い分けが難しければ、間違いは Again、正解は Good の2つだけでもかまわない、とはっきり書かれています。[3]

時間の目安もあります。思い出すのに少し時間がかかるのはかまいませんが、10秒ほどで出てこなければ、粘らずに答えを見ます。医学の暗記は1枚の情報量が多くなりがちなので、ここで粘ると1日の枚数がこなせません。

それでも残る手間

ここまでが、共有デッキを入れて回す手順です。Anki はパソコンと Android なら無料です(iPhone・iPad 版の AnkiMobile は有料)。共有デッキがたくさんあり、全端末で同期でき、カードを自由に作れます。この自由さはほかに代えがたく、上の注意点はその裏返しでもあります。

一方で、読み込みの設定、ノートタイプに触らないこと、更新版が出たときの読み直し、兄弟カードの設定といった管理は残ります。どれも一度覚えれば済む操作ですが、勉強そのものではありません。デッキ選びで迷っているなら医学生のAnkiおすすめデッキと選び方にまとめています。Anki 本体の初期設定は医学生のためのAnkiの使い方へ。

iwor は、国試の知識ポイントがそのままカードになっているので、デッキを探して読み込む作業が要りません。その代わり、自由さはあきらめる作りで、カードは知識ポイントごとに用意されたものだけです。Anki のように好きな内容を自作したり、Anki のデッキを含む外部のデッキを持ち込んだりはできません。

学習したカードは4段階の自己評価に応じて次の復習日が自動で決まり、期限が来たものは「今日の復習」にまとまります。どちらが良いかではなく、自由さと、デッキを探して読み込む手間のどちらを取るかの選択です。間隔反復そのものの考え方は医学生の間隔反復はどこまで効く?で扱っています。

iwor なら、覚えた知識を忘れる前に戻せます。

知識ポイントがそのまま暗記カードになります。表と裏は作成済みで、「今日の復習」は忘れかけた頃に自動で組まれます。iwor は医師のためのワークスペースです。

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よくある質問

共有デッキを入れたら、間隔が異常に長いカードがあります

作者がスケジューリング情報を含めたまま書き出した可能性があります。公式マニュアルは、Set Due Date で期日を設定し直すよう案内しています。選んだカードすべてに効くので、対象のカードだけを選んでから実行しましょう。

共有デッキの更新版が出たら、どうすればいいですか?

学習の進捗を取り込まない設定にして、同じ手順で読み込み直します。フィールドを増やすなど構成を変えていると、既定では更新されません。

分野ごとに順番を決めて出したいのですが

新規カードはデッキ名の順に集められるので、先に出したいデッキ名の頭に「-」を付けます。「~」は日本語のデッキ名だと先頭に来るので、後回しには使えません。

しばらく開けなかった分は、やり直しになりますか?

なりません。Anki は待たされた日数を考えて次の出題時期を決めます。ただ、溜まっている間は待ち時間の長いカードが先に出て、新しく入れたカードの復習は後回しになります。

まとめ

共有デッキでつまずくのは、読み込みの設定と、ノートタイプに手を入れたことの2つです。他人のデッキは学習の進捗を持ち込まずに読み込み、更新に追いつきたいならノートタイプの構成には触らない。

回し方で押さえるのは4つです。新規はデッキ名の順に出る、親デッキでは別デッキの復習が混ざる、兄弟カードは隠せる、溜まっている間は新しいカードの復習が後回しになる。デッキ選びで迷っているなら、医学生のAnkiおすすめデッキと選び方を先に読んでみてください。

Anki は Ankitects Pty Ltd の商標です。この記事は iwor 編集部による非公式の解説で、Ankitects とは関係がありません。

出典

  1. 1.一次資料Ankitects Pty Ltd「Anki Manual — Browsing(Cards / Set Due Date)」 docs.ankiweb.net(2026-09-05 取得)
  2. 2.一次資料Ankitects(Anki Manual)「Packaged Decks(.apkg の読み込み・スケジューリング情報・更新とノートタイプ)」 docs.ankiweb.net(2026-08-01 取得)
  3. 3.一次資料Ankitects(Anki Manual)「Studying(デッキとサブデッキ・回答ボタンの目安・出題順・兄弟カードの burying・溜めたときの優先順)」 docs.ankiweb.net(2026-08-01 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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