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学習法

医学生のためのAnkiの使い方|最初にやる設定と、続かなくなる3つの原因

iwor 編集部7分で読めます
国試対策なら iwor。過去問21回分の演習・暗記カード・AI講義が、ひとつにつながります。
目次

運営: iwor(比較対象に自社サービスを含みます。iwor は有料プランのあるサービスです)

Ankiは、カードを作り始める前に3つを決めます。使う端末(iOS版だけ有料)、間隔の計算方式であるFSRSの有効化(既定ではオフ)、1日の新規カード数の上限です。カードを作るのはその後です。

まず端末を決める(iOS版だけ有料)

Ankiは公式サイトから配布されており、パソコン版(Windows・macOS・Linux)は無料です。同期サービスのAnkiWebも無料で使えます。[1]

スマートフォンでは事情が違います。iOS向けの「AnkiMobile」は公式の有料アプリで、購入代金が開発の資金になります。Android向けの「AnkiDroid」は有償ではなく、有志によって開発されています。iPhoneユーザーは、有料アプリを買うか、パソコン版とブラウザ版(AnkiWeb)で運用するかを最初に決めます。[1]

通学中などの隙間時間にも開くなら、スマートフォンの版を最初に決めておきます。

最初に触る設定は2つだけ

デッキの設定(Deck Options)には項目が数十ありますが、始める段階で決めるべきは2つです。

  • New Cards/Day(1日の新規カード数):その日に新しく導入するカードの上限。上限より少なく学習した日や、開かなかった日があっても、翌日に繰り越されて増えることはない
  • Maximum Reviews/Day(1日の最大復習数):その日に出る復習カードの上限
[2]

新規カードを入れた直後は、その日に必要な復習数が一時的に増える、と公式マニュアルが説明しています。ここがAnkiで最初に転ぶ場所です。新規を一度に入れすぎると、数日後に復習が積み上がって開きにくくなります。[2]

最初は新規を1日10〜20枚に抑え、2週間続けて復習の総量が自分の可処分時間に収まるかを確かめてから増やしてください。試験直前に一気に増やす運用は、間隔反復の仕組みとかみ合いません。

FSRSは、自分でオンにする必要がある

AnkiにはFSRSという新しいスケジューリング方式が入っています。どれだけ忘れそうかをより正確に見積もることで、同じ時間でより多くを覚えられる、と公式マニュアルは説明しています。ただし、これは自動で有効になりません。公式マニュアルの手順はこうです。[2]

Enable FSRS under the “FSRS” section, at the bottom of the deck options page.[2]

訳(編集部)=デッキ設定ページ下部の「FSRS」セクションで FSRS を有効にする。

有効化にあたっての条件も公式に書かれています。同期しているすべての Anki クライアントがFSRSに対応していることが前提です。FSRSは全体でのみ切り替えられ、一部のプリセットだけ有効にすることはできません。学習ステップと再学習ステップは1日未満に収め、同じ日のうちに終えられる長さにします。10分や30分が例に挙がっています。[2]

ネット上には SM-2 方式を前提に書かれた時期の Anki 解説記事も残っています。FSRSを有効にすると、Graduating intervalやEasy bonusといったSM-2固有の項目は表示されなくなります。読んでいる記事がどちらの前提かを確認してください。[2]

有効にしたあとに決めるのが desired retention で、公式マニュアルはこれをFSRSで最も重要な設定と書いています。既定は90%で、90%を超えると復習量が急に増えます。間隔反復そのものの考え方は間隔反復とはにまとめています。[2]

医学の暗記は、1枚に1つの事実で作る

設定が終わったら、次はカードです。避けたいのは、1枚のカードに情報を詰め込みすぎることです。

  • 悪い例:表「関節リウマチについて」→裏に病態・症状・検査・治療を全部
  • 良い例:表「関節リウマチで特異度の高い自己抗体は」→裏「抗CCP抗体」

1枚1事実にすると、思い出せたかどうかの判定が明確になります。判定が曖昧なカードは採点がぶれて、間隔の計算がずれます。カードの作り方そのものは医学生のフラッシュカードの作り方で詳しく扱いました。

画像を使うカードも作れます。公式サイトが挙げているとおり、音声・画像・動画・科学的な記法をカードに載せられるので、心電図や病理像をそのまま裏面に置くこともできます。[1]

続かなくなる3つの原因と、その対処

① カードを作る時間がなくなる

講義を聞きながらカードを作ると、聞くのと作るのが同時になります。対処は、作る対象を絞ることです。「試験に出る形で問われたら答えられない」と自分で判断した箇所だけをカードにする。教科書1ページから1枚も作らない日があってかまいません。

② デッキ探しで止まる

共有デッキを探し始めると、比較しているうちに時間が過ぎます。日本の医学部のカリキュラムに合うかどうかは、デッキごとに自分で見ます。既成デッキを使うにしても、自分の講義に合わせて削る工程が要ります。デッキ選びで迷っている場合は医学生のAnkiおすすめデッキと選び方を先に読んでください。

③ 復習が雪だるま式に溜まる

数日開けなかっただけで期限の来たカードが数百枚になり、開くのが怖くなる。溜まったら全部を消化しようとせず、1日の最大復習数を決めて上から処理します。1週間休んだあとに戻る日の山をならせる、と公式マニュアルもこの上限の使い方を書いています。デッキを作り直す必要はありません。[2]

iwor なら、カードを作る手間から始めずにすみます。

知識ポイントがそのまま暗記カードになります。表と裏は作成済みで、「今日の復習」は忘れかけた頃に自動で組まれます。iwor は医師のためのワークスペースです。

無料ではじめる

Ankiを使い続けるか、別の道具にするか

Ankiの強みは、カードの作り方も間隔の調整も自分で決められることです。裏を返せば、その設計をすべて自分で背負います。医学部の課程は範囲が広く、範囲を切り出してカードにする作業自体が学習時間を食います。

この作業を減らしたい場合は、教材側にカードが用意されている道具を使う選択肢があります。iwor は、ライブラリの知識ポイントからできたカードをそのままデッキに保存できて、演習の解説に出てくる関連カードをその場でめくれます。復習の順番は間隔反復で自動的に組まれます。比較の観点はAnkiの代わりになる医学の暗記アプリにまとめました。

どちらか一方に決める必要もありません。すでにAnkiで回っているデッキがあるなら、それを捨てる理由はありません。

よくある質問

Ankiは無料ですか?

パソコン版(Windows・macOS・Linux)と同期サービスのAnkiWebは無料です。Android向けのAnkiDroidも無料で使えます。iOS向けのAnkiMobileは公式の有料アプリです。[1]

FSRSは必ずオンにしたほうがいいですか?

切り替えても既存カードの期日はそのままで、以後の復習から新しい間隔が使われます。期日を計算し直すオプションは別にあり、SM-2から移った直後は推奨されていません。[2]

1日に何枚のカードをこなせばいいですか?

枚数より、毎日開ける量で決めます。新規10〜20枚から始め、2週間後の復習数が自分の時間に収まるかを見て調整します。

CBT対策にもAnkiは使えますか?

使えます。ただしCBTは範囲が広いので、直前期にゼロからカードを作る使い方には向きません。直前期の進め方はCBT直前期の勉強法にまとめています。

Ankiのデータを他のアプリに移せますか?

Anki自体はデッキの書き出し機能を持っていますが、移行先が読み込めるかは各サービスによります。乗り換えを検討する場合は、移行できることを前提にせず、移行先で新しく作る前提で考えるほうが安全です。

まとめ

Ankiで最初に決めるのは、端末・FSRSの有効化・1日の上限の3つです。設定が済んだら、1枚1事実の粒度でカードを作る。続かなくなったら、新規カードの上限と、カードにする範囲を見直します。道具の設計を自分で背負うことがAnkiの自由さであり、負担でもあります。その負担を軽くしたいなら、教材側にカードが用意されている道具を併用する手もあります。

出典

  1. 1.一次資料Ankitects「Anki - powerful, intelligent flashcards」 apps.ankiweb.net(2026-09-22 取得)
  2. 2.一次資料Ankitects「Deck Options - Anki Manual」 docs.ankiweb.net(2026-09-22 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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