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マッチング

研修医マッチングは辞退できるのか|申し出・病院の同意・協議会の承認が揃って初めて成立する

iwor 編集部8分で読めます
目次

辞退という手続きは存在します。ただし成立には3つ必要です。本人の申し出、その病院の同意、そして協議会の承認。これは参加規約(臨床研修病院及び大学病院用)に書かれています。3つが揃わないまま仮契約を結ばなかった場合については、参加規約(参加者用)が一定期間の参加登録不可と参加者支援事業の利用不可を定めています。研修を実施しなかった場合については、参加資格のページに「過去にマッチングに参加して決定した病院で研修を実施しなかったことがある者はマッチングに参加できません。」とあります。なおこれは結果が確定した後の話です。希望順位表を出す前なら、選考を受けた病院でも載せなければよく、それは辞退にあたりません。時期で意味がまったく違うので、順に見ます。[2],[1],[3]

辞退が成立する条件は、規約に書いてある

参加規約(臨床研修病院及び大学病院用)の規約事項12が、辞退について定めています。[2]

マッチングが成立した参加者から辞退の申し出があり、当該病院も同意するとともに協議会が承認しなければマッチング辞退は成立しないこと。その場合、当該病院の辞退者分の欠員補充はできないこと。[2]

つまり、こちらが一方的に決められるものではありません。申し出は本人がしますが、病院の同意と協議会の承認が要ります。後半も読んでください。辞退が成立しても、その病院は辞退した人のぶんの欠員を補充できません。定員が1つ空いたまま次の年度に入るということで、病院にとっては小さくない話です。病気や家庭の事情など、こちらの意思だけではどうにもならない事情があるなら、自分で結論を出さずに、まず研修先の病院と協議会に相談してください。[2]

仮契約を結ばなかった場合に起きること

参加規約(参加者用)の規約事項12は、組み合わせが決定した参加者について「速やかに当該プログラムを有する参加病院で研修する旨の仮契約を当該病院と結ぶこと。組み合わせが決定した場合には、原則として当該病院以外の病院と仮契約することはできない。」としています。結ばなかった場合は規約事項16です。[1]

参加者は、特段の理由(退学等の理由により協議会が承認したもの)なく、研修医マッチングで組み合わせが決定した研修プログラムを有する参加病院と仮契約を結ばなかった場合には、一定期間、研修医マッチングへの参加登録が行えず、参加者支援事業も利用できない。また、当該参加者に研修を受けることを認めた病院は、一定期間、マッチングへの参加登録を行えない場合がある。[1]

参加登録ができないだけでなく、参加者支援事業(各種相談や講習会)も使えなくなります。そして後段が重要です。その人に研修を受けることを認めた病院も、一定期間マッチングへの参加登録を行えない場合があります。病院用の規約にも対応する条文があり、規約事項11は、他院とマッチが決定した参加者に自院での研修を認めた場合、参加登録を取り消されることや一定期間登録を行えないことがある、としています。つまり「別の病院に受け入れてもらう」という形は、受け入れた側にも及びます。[1],[2]

翌年以降については、参加資格のページに書かれています。「過去にマッチングに参加して決定した病院で研修を実施しなかったことがある者はマッチングに参加できません。ただし、国家試験不合格、留年、退学が理由で研修ができなかった場合は除きます。」。ここには期間の限定が書かれていません。参加者用の規約が「一定期間」としているのと表現が違うので、年数を前提にした計算はしないほうがいいということです。[3],[1]

確認の経路も用意されています。協議会の説明では、参加病院は2次募集に応募者があった場合、協議会に対して当該応募者のマッチング違反に係る照会を行うことになっています。マッチが決まった人が別の病院の2次募集に応募すると、応募先の病院が協議会に照会する流れです。[5]

例外として挙がっているのは、国家試験不合格・留年・退学

参加資格のページが除いているのは、国家試験不合格・留年・退学が理由で研修ができなかった場合です。病院の側から見ても同じで、参加する際の注意事項は、組み合わせが決定した参加者は必ず採用することとしたうえで、例外を2つ挙げています。当該参加者が医師国家試験に不合格だった場合と、退学または留年した場合です。国家試験に落ちて研修を始められなかった人は、翌年のマッチングに参加できます。[3],[4]

参加者用の規約が挙げる「特段の理由」も、括弧書きで「退学等の理由により協議会が承認したもの」と条件が付いています。自分の判断で成立するものではない、という点は辞退の手続きと同じです。行きたい気持ちが変わった、他院のほうが良く見えてきた、という理由は、公表されている文書のどこにも例外として挙がっていません。[1]

順位表を出す前|載せないことは辞退ではない

選考を受けたから登録しなければならない、ということはありません。参加者用の規約事項9は、希望順位表に記載できるのは選考手続きを完了したものに限る、としているだけです。選考を受けた病院を載せない選択は自由で、これは辞退にあたりません。協議会も参加する際の注意事項でこう書いています。[1],[4]

希望順位表に載っている組み合わせ以外は生じませんので、研修したくないと思うプログラムは入力しないでください。[4]

登録したあとも、中間公表の集計中を除けば、最終締切まで何回でも登録・変更ができます。2026年度なら、希望順位登録の受付開始は9月10日14時、中間公表前の締切が9月24日14時、最終締切が10月8日14時、結果発表は10月22日14時です。中間公表を見て順位を入れ替えるなら、10月8日14時までに済ませてください。書き方の手順は希望順位表に、どの病院をどの順で書くかにあります。[6],[1]

順位表に載せるのは、行ってもよいと言える病院だけにする

  • ① 順位表に載せる前に、そのプログラムで2年間研修する自分を具体的に想像する。給与・当直回数・通勤・ローテーションまで見て、行ってもよいと言えるかを確かめます
  • ② 迷っているプログラムは、順位を下げるのではなく載せるかどうかで判断する。下位に置いても、上位が埋まればそこに決まります
  • ③ 数を増やすのはアンマッチを避けるためで、行きたくない病院を足すためではありません。増やすべきなのは「行ってもよいが第一志望ではない」病院です
  • ④ 気持ちが変わったなら、最終締切までに順位を直す。2026年度は10月8日14時です

順位表に載せる前に、数字で確かめておく。

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よくある質問

国家試験に落ちたら、マッチングはどうなりますか

翌年のマッチングに参加できます。参加資格のページは、決定した病院で研修を実施しなかった者は参加できないとしたうえで、国家試験不合格・留年・退学が理由の場合は除くと書いています。病院側から見た採用義務にも同じ例外があり、参加する際の注意事項に、国家試験に不合格だった場合と退学または留年した場合が挙がっています。[3],[4]

選考の途中で受験をやめるのは辞退になりますか

規約が定めている辞退は、マッチングが成立した後の話です。ただし選考手続きを完了していないプログラムは希望順位表に載せられないので、受けるのをやめた時点で、その病院は登録候補から外れます。[1],[2]

辞退のペナルティは何年ですか

年数は公表されていません。参加者用の規約は「一定期間」とし、参加資格のページは期間を書かずに参加できないとしています。分かるのは、対象が本人の参加登録と参加者支援事業の利用であること、そして受け入れた病院にも及びうることです。年数が分からない以上、辞退を選択肢として計算に入れる進め方は取らないほうがいい、ということになります。事情があるなら、期間を調べるより先に病院と協議会に相談してください。[1],[3],[2]

マッチしなかった場合はどうすればいいですか

辞退とはまったく別の経路です。参加者用の規約事項11は、組み合わせが決定しなかった参加者は空席情報を参考にして空席のある病院の選考を受けることができる、としています。ペナルティの話は関係ありません。手順はアンマッチだったらどうするかにまとめました。結果発表当日の流れはマッチング結果発表にあります。[1]

まとめ

辞退は、申し出・病院の同意・協議会の承認が揃って初めて成立します。成立しないまま行かなければ、一定期間の参加登録不可と参加者支援事業の利用不可があり、参加資格のページは決定した病院で研修しなかった者は参加できないとしています。受け入れた側の病院にも及びます。文書に名前が挙がっている例外は国家試験不合格・留年・退学で、そのほかは協議会が承認したものに限られます。一方、順位表を出す前は自由で、選考を受けた病院を載せないことは辞退ではありません。決めるべきなのは辞退の可否ではなく、載せる前に行ってもよいと言えるかどうかです。全体の日程はマッチングのスケジュールを見てください。[2],[1],[3]

出典

  1. 1.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)医師臨床研修マッチング参加規約(参加者用) jrmp2.jp2026-08-05 取得)
  2. 2.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)医師臨床研修マッチング参加規約(臨床研修病院及び大学病院用) jrmp2.jp2026-08-05 取得)
  3. 3.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)医師臨床研修マッチングへの参加資格 jrmp2.jp2026-08-05 取得)
  4. 4.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)医師臨床研修マッチングに参加する際の注意事項 jrmp2.jp2026-08-05 取得)
  5. 5.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)医師臨床研修マッチングの概要 jrmp2.jp2026-08-05 取得)
  6. 6.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(事務局=公益財団法人 医療研修推進財団)2026年度医師臨床研修マッチングスケジュール jrmp2.jp2026-08-05 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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順位表に載せる病院は、行ってもよいと言えるかで決める。

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