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マッチング

研修医マッチングの志望動機の書き方|「その病院にしか書けない一文」の作り方

iwor 編集部8分で読めます
目次

研修医マッチングの志望動機は、「結論→根拠→自分の強みとの接続→入職後にやること」の4ブロックで書きます。差がつくのは文章力ではなく、根拠の部分に病院固有の具体を入れられるかどうかです。履歴書の欄なら200〜400字、面接で口頭で答えるなら1分(およそ300字)が目安。5〜10病院に出すのが普通なので、最初から「共通7割+病院ごとに差し替える3割」の形で作ると、2院目以降が一気に軽くなります。

なぜ「どの病院にも出せる志望動機」になってしまうのか

上位の対策記事を読み比べると、指摘はほぼ一致しています。結論から書く、病院の特徴に具体的に触れる、見学で感じたことを入れる、将来像と繋げる。どれも正しいのですが、実際に手が止まるのはその手前です。「具体的に書きましょう」と言われても、書ける具体を持っていなければ書けません。[3],[4]

パンフレットとWebサイトだけを材料にすると、どうしても「救急に力を入れている」「指導体制が充実している」といった、他の病院にもそのまま当てはまる文章になります。読む側は毎年何十通も同じ表現を見ているので、差し替え可能な志望動機はすぐ分かってしまいます。予備校側も、アンマッチになる学生の傾向として「志望動機の記載内容がどの病院に対しても言える内容になってしまっている」ことを挙げています。[5]

つまり志望動機は、書く技術の問題ではなく素材の問題です。素材さえ手元にあれば、あとは型に流し込むだけで済みます。

骨格は4ブロック。字数の目安も決めておく

順番は固定してかまいません。迷う時間がもったいないからです。

  • ① 結論(1〜2文):この病院で何をしたいのか。「貴院を志望したのは〜だからです」で言い切る
  • ② 根拠(3〜4文):そう思った理由。ここに病院固有の具体を入れる(後述)
  • ③ 接続(1〜2文):自分の経験・強みが、その環境でどう噛み合うか
  • ④ 入職後(1〜2文):2年間で何を身につけ、どう貢献するつもりか

字数は提出先によって変わりますが、目安を持っておくと削る判断が速くなります。履歴書の志望動機欄は200〜400字、エントリーシートの自由記述はその倍程度、面接で口頭で答える版は1分=およそ300字。同じ内容を長短2つ用意しておけば、書類と面接で言うことがずれません。面接での答え方は研修医マッチングの面接対策にまとめています。

なお、履歴書の様式は病院ごとに異なり、志望動機と自己PRが別欄のものも、まとめて1欄のものもあります。募集要項を先に確認してから、どちらの長さで作るかを決めてください。

「その病院にしか書けない一文」は、どこから取ってくるか

根拠のブロックに入れる具体は、次の3つのどれかから取ります。すべて自分で確認できるものです。

① 見学で、自分の目で見たこと

最も強い素材です。研修医が最初の3か月で何をどこまで任されていたか、救急の初期対応を誰がやっていたか、上級医への相談がどんな距離感で行われていたか。こうした「その場にいなければ書けないこと」が一文入るだけで、志望動機はパンフレットの引き写しから抜け出します。予備校側も、見学で聞いた生の声を反映させたほうが納得感が出ると指摘しています。[4],[5]

問題は、見学から提出まで数か月空くことです。記憶は薄れます。見学した日のうちに、「印象に残った場面」「聞けなかったこと」を1行ずつでも残しておいてください。iwor の見学メモは、見学先をカテゴリ別に5段階で採点して任意のメモを残し、複数の病院を比較表で見比べられます(メモの保存は有料プランの機能です:PRO 10件/MAX 50件)。

② 公表データから読める、研修の構造

医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)は、各プログラムの募集定員や参加状況を公表しています。定員が何人規模なのか、例年どの程度埋まっているのかは、そのまま「1学年何人の中で研修するか」という環境の話に繋がります。[1]

使い方には注意が必要です。「倍率が高い=人気だから志望しました」は志望動機になりません(自分がそこで何をしたいのかが一言も入っていないため)。使うべきなのは、「1学年6名という規模だからこそ、ローテーション中も一人ひとりに症例が回ってくると考えました」のように、数字を自分の学び方の話に翻訳した形です。どの病院を受けるか自体を数字で絞る手順は研修病院の選び方マッチングの穴場病院の見つけ方で扱っています。

iwor なら、「なぜこの病院か」を数字から書けます。

iwor は医師のためのワークスペースです。全国の研修病院を倍率・定員・充足率で並べ替えたり、都道府県や区分で絞り込んだりできます。志望動機の根拠づくりに使えます。

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③ プログラムの構造そのもの

必修と選択の配分、地域医療をどこで行うか、たすきがけの有無、当直の入り方。募集要項に書いてある内容ですが、ここまで読み込んだうえで「自分の志望科に進むうえで、この配分が必要だと考えた」と書ける人は多くありません。読めば分かることでも、読んだ形跡がある文章は強いのです。

5〜10病院に出す前提で設計する

上位の対策記事は「完成した1本」の作り方で終わりますが、実際には複数の病院に出します。毎回ゼロから書くと、後半に出す病院ほど文章が雑になります。

そこで、最初から次のように分けて作ります。

  • 共通7割:自分側の話(医師を志した理由・学生時代の経験・将来像・自分の強み)。どの病院でも変わらない
  • 固有3割:病院側の話(結論の一文と、根拠の具体2つ)。ここだけ病院ごとに差し替える

運用としては、表計算ソフトでもノートでもよいので「病院名|結論の一文|見学で見た具体|データから言えること|入職後にやること」を列にした表を作り、受ける病院の行を1つずつ埋めていきます。埋まった行から順に、骨格に流し込めば1本が完成します。iwor の書類・メールには、御礼メールや添え状の雛形があります(入力した内容をコピーして使う形式)。志望動機そのものは、素材から下書きを作って自分の言葉に整えるAI下書きでも始められます(PRO)。

使い回しは悪いことではありません。問題になるのは、固有3割まで共通にしてしまうことだけです。

やってはいけない3つ

待遇を前面に出す

給与・当直回数・寮の有無は、選ぶ側にとって当然大事な条件です。ただし志望動機の主役に置くのは避けたほうがよい、というのが各所の共通見解です。条件面を知りたいこと自体は、面接の逆質問など別の場で確認できます。[4]

志望科と病院の強みがずれている

内科症例の豊富さで知られる病院に、外科志望として出す場合。「外科手術を数多く経験したい」と書くと噛み合いません。「外科に進むからこそ、初期研修のうちに内科的な基礎を固めたい」と書けば一貫します。志望科を偽る必要はなく、その病院を選ぶ理由と繋げばよいだけです。[4]

盛る・断定しすぎる

書いた志望動機は、面接でそのまま深掘りされます。見ていないことを見たように書くと、一問掘られただけで崩れます。第一志望かどうかを聞かれたときの答え方も同じで、事実に反しない言い方を先に用意しておくほうが安全です(面接対策で詳しく扱っています)。

提出前の5項目チェック

  • 病院名を差し替えても成立する文章になっていないか(成立するなら固有3割が足りない)
  • 結論が最初の2文以内にあるか
  • 見学で自分が見た具体が、最低1つ入っているか
  • 書いた内容を、面接で1分で言えるか
  • 志望科・将来像と、その病院を選ぶ理由が矛盾していないか

よくある質問

志望動機は何字くらい書けばいいですか?

履歴書の志望動機欄なら200〜400字、面接で口頭で答える版は1分=およそ300字が目安です。ただし様式は病院ごとに違うため、募集要項の欄の大きさに合わせて調整してください。欄が大きいのに数行で終わると、意欲が低いと受け取られることがあります。

見学に行けなかった病院の志望動機はどう書けばいいですか?

見学の具体が使えない分、②公表データから読める研修の構造と、③プログラムの構造で根拠を組みます。加えて、行けなかった理由を正直に触れつつ「説明会で聞いた◯◯を確かめたい」と書けば、不自然になりません。可能であれば、応募前にオンライン説明会や短時間の見学だけでも入れておくと材料が増えます。日程の逆算は医師臨床研修マッチングのスケジュールを参照してください。

複数の病院で似た志望動機になるのは問題ですか?

自分側の話(医師を志した理由・強み・将来像)が似るのは自然です。問題になるのは、病院側の話まで同じになっているときだけです。結論の一文と根拠の具体2つが病院ごとに違っていれば、使い回しとは受け取られません。

志望動機はいつまでに書き上げればいいですか?

採用試験は初夏から夏に集中するため、逆算すると見学がひと段落する時期には骨格ができている状態が理想です。参加登録や順位登録の公式日程はJRMPが公表しているので、提出物の締切と合わせて確認してください。[2]

まとめ

志望動機で見られているのは文章の巧さではなく、その病院をどれだけ具体的に見たかです。骨格は4ブロックに固定し、共通7割は一度作れば使い回す。残る3割を、見学で自分の目で見たこと・公表データ・プログラムの構造から埋める。この形にしておけば、病院が増えても書く負荷はほとんど増えません。作った内容はそのまま面接の回答になるので、面接対策と続けて読むと二度手間が減ります。志望動機以外の欄(得意な学科・研究課題など)の埋め方は履歴書の書き方にまとめました。

出典

  1. 1.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)医師臨床研修マッチング協議会 jrmp.jp2026-07-27 取得)
  2. 2.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)医師臨床研修マッチングスケジュール jrmp2.jp2026-07-27 取得)
  3. 3.民間医局レジナビ【例文付】自己PR・志望動機の書き方やポイントとは? residentnavi.com2026-07-27 取得)
  4. 4.メディックメディア(INFORMA)マッチングの面接対策 キホンのキ 〜「自己PR」「志望動機」「将来像」編〜 informa.medilink-study.com2026-07-27 取得)
  5. 5.医師国家試験対策予備校メック(MEC)医学生のためのマッチング情報局 Vol.10 gomec.co.jp2026-07-27 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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