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試験対策

医師国家試験にプール問題はある?|第120回で直前6回と一字一句同じは0問、9割一致は3問

iwor 編集部5分で読めます
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目次

医師国家試験に、過去の問題をためて出し直すプール制はありません。問題冊子の持ち帰りが認められてから移行できず、毎年つくる新しい問題が主体だと、厚生労働省の検討部会の報告書に書かれています。第120回の400問を直前6回の2,400問と比べると、一字一句同じ問題は0問でした。[1],[3]

直前6回と一字一句同じ問題は、0問

第120回の400問を、第114回〜第119回の2,400問と1問ずつ比べました。問題文と選択肢をつなげて記号と空白を除き、3文字ずつの並びがどれだけ共通するかで重なりを測っています。[3],[4],[5],[6],[7],[8],[9]

  • 文面が完全に一致した問題:0問
  • 文面の9割以上が重なった問題:3問
  • 8割以上:5問/7割以上:6問(残る394問は、どの問題とも7割に届かない)

9割以上が重なった3問は、どれも問題文がほぼそのままでした。第120回F16は第115回F25と、問題文が「労働衛生管理の手法で」「労働衛生管理の手法として」の1語違いで、選択肢は5つとも同じです。第120回E4は第114回C23と問題文が1語違いで、選択肢は1つ(経鼻エアウェイ挿入→経口エアウェイ挿入)だけ違います。第120回A24は第117回D68と、症例の記述が読点1つを除いて同じで、選択肢が1つ差し替えられていました。[3],[5],[4],[7]

7割以上が重なる6問は、400問の1.5%です。直前6回の文面を覚えていて、そのまま効くのはこの範囲です。

問題文が同じでも、選択肢は作り直されている

逆の例もあります。メタ分析について問う第120回C20は、第118回E2と問題文が完全に同じですが、選択肢は5つとも別のものでした。同じテーマを、別の切り口で問い直しています。[3],[8]

文面が同じでも選択肢は変わり、文面が違っても問われる知識は同じことがあります。戻ってくるのは、文面ではなくテーマのほうです。

「類似問題が20%前後」の実例は、文面の重なりが2割

過去問の再出題については、こんな説明を見かけます。

医師国試では,前年度までに出題された問題の類似・プール(同一)問題が繰り返し出題されます.毎年,20%前後過去の国試の類似問題が出題され,近年10回に絞っても約12%の問題が類似問題です.[11]

同じ記事は、実例として第118回D24と第119回A41(どちらも機能性ディスペプシアの治療)を挙げています。この2問を同じ物差しで比べると、文面の重なりは2割でした。年齢も主訴も経過も違い、選択肢も5つのうち3つが入れ替わっています。共通しているのは、問われている知識です。[11],[8],[9]

一字一句同じ問題は、第120回と直前6回では0問、文面の9割以上が重なる問題は3問でした。

プール制に移れなかったのは、問題冊子の持ち帰りが認められたから

厚生労働省の医師国家試験改善検討部会は、令和2年11月の報告書にこう書いています。[1]

事実上プール制への移行は困難となり、試験委員会が毎年作成する新規問題が現在もなお医師国家試験の主体をなしている。[1]

報告書によると、平成13年の第95回からは問題冊子を回収していました。それが、平成17年度の異議申し立てに対する内閣府の審査会の答申を受けて、平成19年の第101回から持ち帰りが認められました。報告書は、医師国家試験を再び原則非公開とするのが妥当だと結論しています。

第120回の問題と正答は、これまでどおり厚生労働省のサイトで公開されています。何が手に入るかは医師国家試験の過去問を無料で解く方法にまとめています。[3]

「プール問題」という言葉は、共用試験CBTでも使われます。CBTには、難易度と識別力が分かっている問題をためておくプールがあり、機構はそれを非公開とせざるを得ないと説明しています。何問あるかはCBTのプール問題は何問かにまとめています。[10]

2026年2月から、見直しの議論が動いている

2026年2月4日の医師国家試験等改善検討部会では、医師国家試験へのコンピュータ制(CBT)の導入が今後の検討事項に挙がりました。議事録では、問題の作成過程・試験の実施方法・合格基準に加えて、問題の非公開化やプール化、段階的な導入方法などが論点に並んでいます。[2]

事務局が示した進め方では、令和8年のうちにワーキンググループで論点を審議し、成案が得られれば次の検討部会で報告書をまとめます。出題基準は、その報告書の内容を踏まえて令和9年度に改定する予定です。ワーキンググループは、試験の詳細を扱うため資料と議事録を含めて非公開とされました。[2]

過去問は、テーマの一覧として読める

第120回C20と第118回E2のように、同じテーマは選択肢を変えて戻ってきます。過去問は、1問ずつ「何を問うているか」で整理して読むことができます。何年分解くかは医師国家試験の過去問は何年分やるべきかにまとめています。

戻ってくるのは問題ではなく、テーマ。

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よくある質問

過去問がそのまま出ることはありますか?

第120回では、直前6回と一字一句同じ問題は0問でした。問題文が1語違うだけで選択肢が同じ問題(第120回F16)はあります。

「プール問題」は何を指していますか?

共用試験CBTでは、問題をためて出題する仕組みが実在します。医師国家試験で使われるときは、過去問と同じ問題がもう一度出ることを指します。

医師国家試験の問題は、これからも公開されますか?

第120回の問題と正答も、これまでどおり公開されています。非公開化は、令和2年11月の報告書が妥当と結論し、2026年2月の検討部会で論点に挙がった段階です。

何年分の過去問をやればいいですか?

目安は医師国家試験の過去問は何年分やるべきかにまとめています。

まとめ

医師国家試験にプール制はありません。報告書は、問題冊子の持ち帰りが認められてから、プール制への移行が事実上困難になったと書いています。第120回の400問を直前6回と比べると、文面が完全に一致した問題は0問、9割以上が重なる問題は3問でした。

非公開化とプール化は2026年2月の検討部会で論点に挙がっていますが、第120回の問題はこれまでどおり公開されています。

出典

  1. 1.一次資料厚生労働省 医道審議会医師分科会医師国家試験改善検討部会「医師国家試験改善検討部会 報告書(令和2年11月・2020年11月12日公表)」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  2. 2.一次資料厚生労働省 医道審議会医師分科会医師国家試験等改善検討部会「令和7年度第1回 医道審議会医師分科会医師国家試験等改善検討部会 議事録(2026年2月4日開催)」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  3. 3.一次資料厚生労働省「第120回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  4. 4.一次資料厚生労働省「第114回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  5. 5.一次資料厚生労働省「第115回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  6. 6.一次資料厚生労働省「第116回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  7. 7.一次資料厚生労働省「第117回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  8. 8.一次資料厚生労働省「第118回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  9. 9.一次資料厚生労働省「第119回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-17 取得)
  10. 10.一次資料公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構(CATO)「令和5年度からの臨床実習前共用試験の合格判定について(令和5年6月20日)」 cato.or.jp(2026-09-17 取得)
  11. 11.INFORMA by メディックメディア「医師国家試験対策:最新国試まで網羅する『回数別』(2025年9月24日・Internet Archive の保存版)」 web.archive.org(2026-09-17 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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