胸部レントゲンの読み方|国試で示された269問から、見分けられるようにする所見
目次
写真を読めるようにするには、見分ける対象を先に絞ります。医師国家試験で実際に胸部エックス線写真が示されたのは269問で、分野で分けると呼吸器が162問、循環器が54問です。くり返し出るテーマは十数個に集中しています。
見る順番は、毎回同じにする
1枚ごとに見る場所を変えると、見落としの位置も毎回変わります。順番を固定すると、抜けたときに自分で気づけます。
- 気管の位置と、左右への偏り
- 心陰影の大きさと形、縦隔の幅
- 肺野の左右差。透過性が上がっている側と下がっている側
- 横隔膜の高さと、肋骨横隔膜角の鋭さ
- 骨と軟部組織、そして写真の外側
順番そのものは教科書によって多少違います。大事なのは、自分の順番を決めて毎回そのとおりに動かすことです。
示された269問は、どの分野から出たか
呼吸器が162問で6割、循環器が54問で2割です。残りは救急・小児科・感染症・膠原病・内分泌などに散らばります。
もとの問題と正答は、厚生労働省が回次ごとに公開しています。写真は別冊にまとまっています。[1]
ここで効くのは循環器の54問です。5問に1問は循環器の問題で、呼吸器の所見だけを覚えていると取りこぼします。心陰影の大きさ、肺うっ血、胸水も、呼吸器の所見と同じだけ覚えます。
くり返し出るテーマ
テーマ別に数えると、上位に同じものが並びます。最も多いのは肺癌の27問です。
- 肺癌 27問
- 気胸 13問
- COPD 11問/縦隔腫瘍 11問
- 心不全 10問
- 胸膜中皮腫 9問
- 肺結核 8問
- 特発性間質性肺炎・IPF 7問/肺高血圧症 7問
- ARDS 5問/急性心筋梗塞 5問/肺血栓塞栓症 5問
上から順に、写真を見て名前が出てくる状態を作ります。数の少ないテーマは、上位を押さえたあとで足します。分野ごとの回し方は国試の過去問アプリにまとめました。
写真そのもので練習する
所見の名前を覚えても、写真を前にすると出てこないことがあります。文字で覚えたものと、写真から取り出すものは別の作業だからです。実際の写真がついた問題を解くほうが早く近づきます。
iwor の国試演習では、回数別や分野別で絞って解けます。知識ポイントがそのまま暗記カードになり、「今日の復習」は忘れかけた頃に自動で組まれます。
よくある質問
CTを見れば胸部エックス線は要りませんか
写真が先に出てくる場面があります。国試でも、胸部エックス線写真だけを示して問う形と、写真とCTを並べて示す形の両方が出ます。
どのテーマから覚えますか
肺癌からです。269問のうち27問で、次の気胸の2倍あります。そのあとは気胸・COPD・縦隔腫瘍・心不全の順に足します。
循環器の所見は何を見ますか
心陰影の大きさ、肺血管陰影の増強、胸水の3つが入口です。
まとめ
見る順番を固定し、見分ける対象を絞ります。国試で写真が示された269問は呼吸器162問・循環器54問で、5問に1問は循環器です。テーマは肺癌を筆頭に十数個へ集中するので、上から順に写真で名前が出る状態を作ります。
出典
- 1.一次資料厚生労働省「第120回医師国家試験問題および正答について」 mhlw.go.jp(2026-09-08 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制