体表面積(BSA)はどの式で計算する?|プロトコルの指定で決まる。JCOG は試験番号で藤本式と DuBois 式を分けている
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体表面積(BSA)の式は、プロトコルや施設の指定に合わせて選びます。がん臨床試験では、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)が振り分けを示しています。藤本式は JCOG0407 以前の試験、DuBois 式は JCOG0501 以降の試験です。式が変わると値も変わり、171cm・68kg では藤本式 1.75 m²、DuBois 式 1.80 m² です。[1]
JCOG は、試験番号で式を分けている
JCOG の研究用ツールには、藤本式と DuBois 式の計算が並んでいます。藤本式には「JCOG0407以前のStudyはこちら」、DuBois 式には「JCOG0501以降のStudyはこちら」と書かれています。どちらが正しいかではなく、どの試験に従うかで決まります。[1]
手元のプロトコルやレジメンに式の指定があれば、それに従います。計算の前に、まず指定を探しましょう。
3つの式は、係数と指数が違う
どの式も、身長と体重だけから出します。違うのは係数と指数です。[1]
- 藤本式:体重^0.444 × 身長^0.663 × 0.008883。日本人の実測から作られた式
- DuBois 式:体重^0.425 × 身長^0.725 × 0.007184。1916年に発表された式
- Mosteller 式:√(身長 × 体重 ÷ 3600)。1987年に発表された、暗算しやすい形の式
式を変えると、体表面積はどれくらい変わる?
同じ身長・体重を3つの式に入れると、次のようになります。
- 171cm・68kg:藤本 1.75/DuBois 1.80/Mosteller 1.80(差 0.05 m²)
- 158cm・53kg:藤本 1.49/DuBois 1.52/Mosteller 1.53(差 0.04 m²)
- 165cm・95kg:藤本 1.98/DuBois 2.02/Mosteller 2.09(差 0.11 m²)
身長150〜190cm、BMI 16〜40 の体格なら、3つのうち藤本式がいちばん小さく出ます。
DuBois 式と Mosteller 式は、体格で大小が入れ替わります。境目は、150cm なら BMI 20 前後、180cm なら BMI 24 前後です。それよりやせていれば DuBois 式、太っていれば Mosteller 式のほうが大きくなります。
171cm・68kg の 0.05 m² の差は、3% 弱です。どの式で出したかを記録に残しておくと、あとから追えます。
iwor の計算ツールは、3つの式を並べて出す
iwor の臨床計算ツールの体表面積は、藤本式・DuBois 式・Mosteller 式の3つを同時に出して、最大と最小の差も表示します。1つに丸めないので、式による差がその場で見えます。
投与量は計算しません。出すのは、式ごとの体表面積までです。同じく身長と体重から出す指標は、BMIの計算と肥満度分類にまとめています。
iwor なら、臨床の計算を出典つきで確かめられます。
腎機能・体格・検査値・重症度スコアの計算がそろっていて、どれも発行元と表題つきの出典が付きます。当直やオンコールの表づくり、ふるさと納税の上限もここでできます。iwor は医師のためのワークスペースです。
無料ではじめるよくある質問
日本人なら、藤本式を使うべきですか?
プロトコルや施設の指定に従います。JCOG は JCOG0501 以降の試験に DuBois 式を割り当てているので、日本人が対象の試験でも DuBois 式を使うことがあります。[1]
式が違うと、投与量も変わりますか?
体表面積あたりで量を決める薬なら、計算上の量も変わります。プロトコルが式まで指定しているのは、そのためです。
皮膚科で聞く BSA と同じものですか?
別物です。この記事の体表面積は面積そのもので、単位は m² です。皮膚科で使う BSA は、皮疹が体表面積の何%を占めるかを表します。
まとめ
体表面積の式は、プロトコルや施設の指定で選びます。JCOG なら、JCOG0407 以前の試験は藤本式、JCOG0501 以降の試験は DuBois 式です。どの式で出したかは、記録に残しておきましょう。
同じ計算ツールにある心房細動のスコアは、CHA₂DS₂-VASc スコアの使いどころにまとめています。
出典
- 1.一次資料日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)「体表面積、Ccr計算(研究用ツール)」 jcog.jp(2026-09-17 取得)
- 2.一次資料New England Journal of Medicine「Mosteller RD. Simplified calculation of body-surface area. 1987;317(17):1098.」 nejm.org(2026-09-17 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制