論文の著者になれるのは誰か|ICMJE の4つの基準をすべて満たす人。順番は著者全員で決め、AI は著者にしない
目次
ICMJE(医学雑誌編集者国際委員会)の勧告は、次の4つの基準をすべて満たす人を著者とし、4つを満たす人は全員を著者にするとしています。[1]
- 研究の着想・デザイン、またはデータの取得・解析・解釈に、実質的に貢献した
- 原稿を執筆した、または重要な知的内容について批判的に見直した
- 出版する版を最終的に承認した
- 研究のあらゆる面について、正確さや誠実さに関わる疑問が適切に調べられ解決されるよう、責任を負うことに同意した
基準は、仲間を外すために使わない
勧告は、この基準を、本来著者になれる同僚から2つ目や3つ目の基準を満たす機会を奪って外すために使うものではないとしています。1つ目の基準を満たした人には、原稿の見直し・執筆・最終承認に加わる機会を渡します。[1]
誰が基準を満たすかを決めるのは、研究をする人たち自身です。勧告は、できれば研究を計画する段階で決め、進むにつれて見直すよう求めています。
著者の順番は、著者全員で決める
勧告は、著者を並べる順番の基準は様々でよく、編集者ではなく著者のグループが一緒に決めるとしています。誰が著者かで合意できないときに調べるのは、雑誌の編集者ではなく、研究が行われた施設です。[1]
投稿後や出版後に著者を足したり外したりするなら、編集者は理由の説明と、載っている全著者と足される人・外される人の署名つきの同意を求めるとされています。Elsevier の投稿システムの手順は、査読コメントへの返答にまとめています。
責任著者がすること
- 投稿・査読・出版の間、雑誌とのやりとりに主な責任を持つ1人
- 著者の情報、倫理委員会の承認、臨床試験の登録、利益相反などの開示が、雑誌の要件どおりにそろっているかを確かめる(共著者に任せることもできる)
- 査読の間は編集者の問い合わせにすぐ答え、出版後も批判やデータの求めに応じる
著者にならない人は、謝辞に載せる
4つの基準を満たさない貢献者は、著者に入れず、謝辞に載せます。研究費の獲得、研究グループの全体的な監督や事務的な支援、執筆の手伝い・英文校正・校正は、それだけでは著者の基準を満たさない例として挙げられています。[1]
謝辞に載ることは、その人が研究のデータと結論を支持していると受け取られうるので、責任著者が本人から書面で許可を得ることが勧められています。
AI は著者にしない
勧告は、ChatGPT などのチャットボットや AI ツールを著者に入れないとしています。研究の正確さ・誠実さ・独自性に責任を負えないからです。執筆の手伝いに AI を使ったときは謝辞に、データの収集・解析や図の作成に使ったときは方法に書きます。[1]
投稿先の選び方と、同じ原稿を同時に複数の雑誌へ出さない決まりは、医学論文の投稿先の選び方にまとめています。
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指導医や教授は、必ず著者に入れるものですか
ICMJE の基準では、研究グループの全体的な監督だけでは著者の基準を満たしません。4つの基準をすべて満たせば著者になり、満たさなければ謝辞に載せます。[1]
まとめ
著者は4つの基準をすべて満たす人で、順番は著者全員で決めます。研究を計画する段階で誰が著者になるかを話し合い、1つ目の基準を満たした人には執筆と承認に加わる機会を渡しておきます。
出典
- 1.一次資料International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)「Recommendations for the Conduct, Reporting, Editing, and Publication of Scholarly Work in Medical Journals(Updated January 2026)II.A.2 Who Is an Author?/II.A.3 Non-Author Contributors/II.A.4 Artificial Intelligence (AI)–Assisted Technology」 icmje.org(2026-10-15 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制