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論文・エビデンス

原著論文の書き方|書き始める前に報告ガイドラインを選び、IMRADの各節を埋める

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目次

原著論文は、序論・方法・結果・考察の順に書きます。頭文字をとって IMRAD と呼ばれる形です。

書き始める前に、自分の研究デザインに合う報告ガイドラインを1つ選びます。チェックリストの項目を埋めるつもりで書くと、書き漏らしが減ります。

まず、研究デザインのガイドラインを選ぶ

ICMJE の勧告は、研究デザインごとに作られた報告ガイドラインに従うよう著者に勧め、雑誌にもそれを求めるよう促しています。ガイドラインの一覧は EQUATOR Network にまとまっています。[1]

  • ランダム化比較試験:CONSORT
  • 観察研究:STROBE
  • システマティックレビュー:PRISMA
  • 研究計画書:SPIRIT
  • 診断精度の研究:STARD
  • 症例報告:CARE
[2]

症例報告は原著論文とは書く中身が違います。症例報告の書き方は症例報告(Case Report)の書き方にまとめています。

序論:問題の大きさと、研究の目的

序論には、扱う問題とその重要性を書き、研究の目的か検証する仮説をはっきり書きます。引く文献は直接関係するものだけにして、自分の研究のデータや結論は書きません。[1]

方法:ほかの人が再現できる細かさで

方法は、データがあればほかの人が結果を再現できる細かさで書きます。研究計画を立てた時点で分かっていた情報だけを書き、研究の途中で得た情報は結果に回します。[1]

  • 倫理委員会などの承認を得たこと
  • 対象者の選び方(適格基準・除外基準・どの集団から選んだか)
  • データ収集などを外部に委託した場合はその内容
  • 研究に AI を使った場合は、ツール・バージョン・プロンプト
[1]

結果:大事な所見から、%だけでなく元の数も

結果は、最も大事な所見から順に書きます。表や図のデータを本文で全部繰り返さず、大事なものだけを強調します。[1]

割合は、もとになった実数と一緒に書きます。方法で挙げた主要評価項目と副次評価項目は、すべて結果を示します。

統計の用語を日常の意味で使わないようにも求められています。勧告は random・normal・significant・correlations・sample を例に挙げています。[1]

考察:主な結果の要約から始めて、限界を書く

考察は、主な結果を短くまとめるところから始めます。そのうえで、関連するエビデンス全体の中に自分の結果を位置づけ、研究の限界と、今後の研究や診療への意味を書きます。[1]

結論は研究の目的に結びつけ、データで支えられない言い切りは避けます。臨床的な意味と統計的な有意差は分けて書き、新しい仮説を述べるときは仮説だと明示します。

抄録:本文と数字をそろえる

原著論文には構造化抄録が求められます。目的・方法・主な結果・結論を書き、結果はできれば効果の大きさで示します。[1]

多くの文献データベースでは、本文のうち索引されるのは抄録だけで、抄録しか読まない読者も多いと勧告は書いています。改訂のたびに、抄録と本文の数字が食い違っていないかを見直します。[1]

臨床試験は、登録してから始める

ICMJE は、臨床試験を最初の参加者が同意する時点かそれより前に公開の登録簿へ登録することを、掲載の検討の条件にするよう雑誌に勧めています。倫理委員会の承認は、この登録の代わりになりません。[1]

介入研究を計画したら、参加者を集める前に登録を済ませます。

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よくある質問

日本語の雑誌でも ICMJE の勧告に従いますか

勧告は主に ICMJE の加盟誌に投稿する著者向けですが、加盟していない多くの雑誌も自主的に使っています。どの雑誌でも、雑誌ごとの投稿規定と合わせて読みます。[1]

投稿先はどう選びますか

投稿先の選び方と、同時に複数の雑誌へ出さない決まりは、医学論文の投稿先の選び方にまとめています。

まとめ

研究デザインのガイドラインを選んでから、序論・方法・結果・考察の順に埋めます。結果は実数と一緒に、考察は限界まで書き、最後に抄録と本文の数字をそろえます。

出典

  1. 1.一次資料International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)「Recommendations for the Conduct, Reporting, Editing, and Publication of Scholarly Work in Medical Journals(Updated January 2026)」 icmje.org(2026-10-11 取得)
  2. 2.一次資料EQUATOR Network「Reporting guidelines for main study types」 equator-network.org(2026-10-11 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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