医学論文の投稿先の選び方|ICMJE の勧告は、投稿先の健全性を著者が確かめるよう求めている。同時に複数誌へは出さない
目次
医学雑誌編集者国際委員会(ICMJE)の勧告は、投稿先の雑誌の健全性や来歴、慣行、評判を、著者自身が確かめるよう求めています。同じ原稿を同時に複数の雑誌へ投稿すべきでないともしています。[1]
投稿先は、この2つを守ったうえで、原稿の中身と読者が合う雑誌から選びます。
捕食(疑似)ジャーナルに出さない
ICMJE の勧告は、学術的な医学雑誌を名乗りながら、その働きをしていない雑誌が増えていると書いています。いわゆる捕食(疑似)ジャーナルで、勧告が挙げる特徴は次のとおりです。[1]
- ほぼすべての投稿を受け付けて掲載し、掲載料を取る。料金を知らせるのが採択の後であることが多い
- 査読をするとうたうが、実際には行わないことが多い
- よく知られた雑誌に似た名前を、わざと使うことがある
- ICMJE の加盟誌でないのに加盟していると称したり、ICMJE・COPE・WAME の勧告に従っていると称したりすることがある
勧告は、研究者はこうした雑誌があることを知り、投稿を避けるよう求めています。捕食ジャーナルの論文を引用することも避けるよう書いています。[1]
投稿先を確かめるのは、著者の責任
勧告は、投稿先の健全性・来歴・慣行・評判を評価する責任は著者にあるとしています。見分けるための手引きとして、WAME(世界医学編集者協会)の資料などを挙げ、学術出版の経験が長い指導者や先輩に相談するのも役に立つとしています。[1]
投稿の勧誘メールが届いた雑誌に出す前に、上級医と一緒に確かめます。最近どんな論文が載っているか、編集委員に知っている名前があるか、掲載料がいくらかです。初めての投稿なら、指導医がこれまで投稿したことのある雑誌から候補を挙げてもらうのが近道です。
同じ原稿を、同時に複数の雑誌へ出さない
勧告は、同じ原稿を、同じ言語でも別の言語でも、同時に複数の雑誌に投稿すべきでないとしています。複数の雑誌が同じ原稿の掲載を主張して争いになるおそれや、査読や編集の手間が無駄に重なるおそれがあるからです。[1]
次の雑誌には、不採択の通知を受けるか、取り下げたあとで出します。候補を1位から順に並べておくと、不採択のあとすぐに次へ出せます。
候補を絞ったら、投稿規定を読む
候補の雑誌が決まったら、投稿規定で、受け付ける論文の種類(症例報告を載せるか)、語数の上限、掲載料を確かめます。症例報告の書き方は英語の症例報告の書き方にまとめています。
投稿したあとに投稿システムに出るステータスの意味は、論文投稿の流れとステータスの意味にまとめています。
投稿の前に誰を著者に入れるかは、論文の著者になれるのは誰かで ICMJE の基準に沿ってまとめています。
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無料ではじめるよくある質問
ハゲタカジャーナル(捕食ジャーナル)は、どう見分けますか?
ICMJE の勧告は、ほぼすべてを掲載して採択後に料金を知らせることが多い、査読をうたって行わないことが多い、有名誌に似た名前を使うことがある、といった特徴を挙げています。指導者に相談するのも役に立つとしています。[1]
複数の雑誌に同時に投稿してもよいですか?
ICMJE の勧告は、同じ原稿を同時に複数の雑誌に投稿すべきでないとしています。不採択の通知か、取り下げのあとで次に出します。[1]
まとめ
医学論文の投稿先は、ICMJE の勧告に沿って、捕食(疑似)ジャーナルを避け、投稿先の健全性を著者自身が確かめて選びます。同じ原稿は同時に複数の雑誌に出さず、不採択の通知か取り下げのあとで次に出します。候補は指導医と一緒に挙げ、投稿規定で中身と条件を確かめます。
出典
- 1.一次資料International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)「Recommendations for the Conduct, Reporting, Editing, and Publication of Scholarly Work in Medical Journals(Updated January 2026)II.C.1.a Predatory or Pseudo-Journals/III.D.1 Duplicate Submission」 icmje.org(2026-09-28 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制