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産業医の仕事内容|法令が決める職務は9つ。治療ではなく「働いてよいか」を意見する

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目次

産業医の仕事は、労働安全衛生規則14条1項が9つ挙げています。健康診断のあとの措置、長時間労働とストレスチェックの面接指導、職場の環境と作業の管理などです。[1]

法令が求める仕事の中心は、治療ではなく、その人がその職場で働き続けてよいかを事業者に意見することです。月ごとの仕事としては、職場巡視と衛生委員会があります。

法令が決めている9つの職務

  • 健康診断の実施と、その結果に基づく措置
  • 長時間労働者などへの面接指導と、その結果に基づく措置
  • ストレスチェックの実施と、高ストレス者への面接指導
  • 作業環境の維持管理
  • 作業の管理
  • そのほかの労働者の健康管理
  • 健康教育・健康相談など、健康の保持増進のための措置
  • 衛生教育
  • 健康障害の原因の調査と、再発防止のための措置

どれも「医学に関する専門的知識を必要とするもの」と条文に書かれています。健診の段取りや書類の作成そのものではなく、医師の判断が要る部分が産業医の受け持ちです。

毎月の仕事:職場巡視と衛生委員会

職場巡視は、少なくとも毎月1回です。事業者から衛生管理者の巡視結果などを毎月受け取っていて、事業者の同意があれば、2か月に1回にできます。[1]

巡視で、作業方法や衛生状態に有害のおそれがあれば、すぐに健康障害を防ぐ措置をとるよう条文は求めています。

製造現場のない事務所でも巡視はあります。パソコン作業の姿勢や連続作業の時間、室内の空気や明るさといった作業環境を見ます。

衛生委員会は、常時50人以上の事業場に置かれ、毎月1回以上開かれます。[3],[1]

産業医は、事業者が指名する委員の1人です。健康を守るために必要な審議を、委員会に求めることもできます。[2],[1]

面談の仕事:健診のあと・長時間労働・高ストレス

健康診断のあと

健診結果に異常所見がある人について、産業医は就業上の措置の意見を出します。区分は「通常勤務」「就業制限」「要休業」の3つで、就業制限なら時間外労働や出張の制限、作業の変更などです。[4]

健診機関がつけるA〜Eの判定とは別物です。同じ検査値でも、夜勤や高所作業がある人と事務職とでは、出す意見が変わります。

長時間労働

週40時間を超えた時間が月80時間を超え、疲労の蓄積がある人は、本人が申し出れば面接指導の対象です。事業者は、80時間を超えた人の名前と時間を産業医に伝えます。[1]

面接指導は本人の申出で始まりますが、産業医は申し出るよう勧めることができます。面接では、勤務の状況・疲労の蓄積・心身の状況を確かめます。

ストレスチェックと、治療しながら働く人

ストレスチェックで高ストレスと判定された人の面接指導も、職務に入っています。がんなど治療を続けながら働く人については、主治医の意見を踏まえて、働けるかどうかと就業上の措置について意見を述べます。[1],[4]

臨床と違うところ:仕事の中心は、意見と勧告

産業医は、労働者の健康を守るために必要と認めれば、事業者に勧告できます。事業者は勧告を尊重しなければならず、内容を衛生委員会に報告します。[2]

勧告や指導・助言をしたことを理由に、事業者が産業医を解任するなどの不利益な扱いをしないよう、規則で決められています。[1]

治療が要る人には受診を勧め、主治医の意見を就業上の措置に生かします。

嘱託か専属かは、事業場の規模で決まる

  • 常時50人以上の事業場:産業医を選ばなければならない
  • 常時1,000人以上、または有害業務に常時500人以上の事業場:その事業場の専属の産業医が要る
  • それより小さい事業場:病院やクリニックの医師が、嘱託として兼ねることができる
[3],[1]

嘱託でも、巡視と衛生委員会は月ごとの仕事です。臨床と兼ねる働き方は、医師の常勤と非常勤の違いで扱っています。

産業医になるための要件は、産業医の資格の取り方にまとめています。

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よくある質問

50人未満の事業場には、産業医はいないのですか

選ぶ義務はありませんが、医師などに健康管理をさせるよう努める決まりがあります。[2]

まとめ

産業医の仕事は、法令が決める9つの職務を、巡視・衛生委員会・面談の3つの場でこなすことです。臨床と違うのは、治療ではなく働き方への意見を出し、必要なら事業者に勧告するところです。

出典

  1. 1.一次資料e-Gov 法令検索「労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第13条・第14条・第14条の2・第15条・第23条・第52条の2〜第52条の4」 laws.e-gov.go.jp(2026-10-15 取得)
  2. 2.一次資料e-Gov 法令検索「労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第13条・第13条の2・第18条」 laws.e-gov.go.jp(2026-10-15 取得)
  3. 3.一次資料e-Gov 法令検索「労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第5条・第9条」 laws.e-gov.go.jp(2026-10-15 取得)
  4. 4.一次資料独立行政法人 労働者健康安全機構「中小企業事業者の為に 産業医ができること(平成31年3月)」 mhlw.go.jp(2026-10-15 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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