学会の抄録・症例報告に生成AIを使うときの決まり|抄録は演題登録の規定を見る。J-OSLER と緩和医療専門医の症例報告書は、学習しない設定・患者情報を入れない・用途の開示・考察は自分の言葉
目次
学会の抄録や症例報告に生成AIを使ってよいかは、学会ごとの規定で決まります。まず、出す先の学会の演題登録や投稿の規定を読みます。
専門医制度で出す症例の記録には、学会のガイドラインがあります。日本内科学会(J-OSLER の病歴要約など)と日本緩和医療学会(緩和医療専門医・認定医の症例報告書)は、同じ4つの遵守事項を挙げています。[1],[3]
J-OSLER と緩和医療専門医の症例報告書に共通する4つの遵守事項
- 入力した内容を学習に反映しない設定にしてから使う
- 患者の個人識別情報(ID、名前、住所、生年月日など)を入力しない
- 原稿の中に、執筆の過程で生成AIを何に使ったかを開示する
- 考察(J-OSLER では自己省察・考察、緩和医療学会では考察と本例から学んだこと)は、生成AIの出力をそのまま写さず、自分の言葉で書く
どちらのガイドラインも、生成AIの使用を推奨するものではないと書いています。
出力を使うときの注意
- 考察の情報の補完に出力が参考になることはあるが、生成AIは補完的な道具で、正確さと適切さは自分で判断する
- 出力は重要な情報が抜けることがあり、専門用語の正確さや矛盾を確かめてから使う
- 文献探しの助手として使えるが、推奨される文献には偏りがありうるので、原著を読んでから引用を決める
内科学会は、J-OSLER 上での生成AIの活用を、病歴要約の文章の校正と、考察に関する情報の補完の2つの用途に限って許容しています。考察そのものは自分で作るとしています。[2]
J-OSLER で内科学会が許容している用途と申告のしかたは、J-OSLER で生成AIはどこまで使える?にまとめています。
論文にするときの AI の扱い
ICMJE の勧告は、ChatGPT などの AI を著者にしないとしています。執筆の手伝いに使ったときは謝辞に、データの収集・解析や図の作成に使ったときは方法に、どう使ったかを書きます。[4]
勧告は、AI を使った内容の責任は人間にあり、出力をよく見直して直すよう求めています。AI が作った文章や画像も含めて、盗用が無いと言えることも著者に求めています。
著者の基準は、論文の著者になれるのは誰かで扱っています。
発表資料を型から作る
iwor の発表資料作成では、症例報告の流れが最初から並んだスライドで作れます。抄録は、全角1字・半角0.5字の全角換算で字数を数えながら書けます。
iwor なら、発表資料を白紙から作らずにすみます。
経過表・発表スライド・学会ポスターを、型と診療科別の見本から作れます。中身を書けばそのまま形になるので、体裁を整える時間が要りません。iwor は医師のためのワークスペースです。
無料ではじめるよくある質問
J-OSLER や緩和医療専門医の症例報告書で、文章の校正だけでも開示が要りますか
2学会のガイドラインは、執筆の過程で生成AIを何に使ったかを原稿の中で開示するとしていて、校正を除外していません。J-OSLER では、病歴要約の個別評価を依頼するコメント欄に、使ったことと用途を書きます。[1],[3],[2]
まとめ
抄録は出す先の学会の演題登録の規定を読みます。J-OSLER と緩和医療専門医の症例報告書では、学習しない設定と患者の個人識別情報を入れないことを守り、使ったら用途を開示して、考察は自分の言葉で書きます。
出典
- 1.一次資料日本内科学会「内科専攻医登録評価システム(J-OSLER)における生成AI利用ガイドライン(令和6年11月9日)」 naika.or.jp(2026-10-15 取得)
- 2.一次資料日本内科学会「生成AIの活用について(J-OSLER 上での補完活用の許容と申告のしかた・2024年11月22日掲載)」 naika.or.jp(2026-10-15 取得)
- 3.一次資料日本緩和医療学会「緩和医療専門医・認定医症例報告書における生成AI利用ガイドライン(2024年12月15日)」 jspm.ne.jp(2026-10-15 取得)
- 4.一次資料International Committee of Medical Journal Editors(ICMJE)「Recommendations for the Conduct, Reporting, Editing, and Publication of Scholarly Work in Medical Journals(Updated January 2026)II.A.4・V.A」 icmje.org(2026-10-15 取得)
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