医学部で留年したとき|決められた年数で卒業したのは9,451人中8,076人。残る1,375人の大半は6年生より前
目次
文部科学省は、医学部医学科の卒業状況を大学ごとに公表しています。令和元年度に入学した9,451人のうち、最低修業年限で卒業したのは8,076人、卒業率は85.5%でした。[1]
この9,451人には編入学者も入ります。編入は2年次や3年次からなので、最低修業年限は全員が6年ではありません。[1]
決められた年数で卒業しなかったのは1,375人です。ここでは、その人数がどの区間に入っているかを見ます。
多いのは、6年生より前の区間
同じ表には、最低修業年限で6年次に在籍した人数も載っています。8,201人で、6年次進級率は86.8%でした。[1]
- 入学から6年次に上がるまでの区間……1,250人(9,451 − 8,201)
- 6年次に上がってから卒業までの区間……125人(8,201 − 8,076)
10倍の差があります。6年生の卒業試験の話が目立ちますが、人数で見ると6年次に上がるまでのほうがはるかに多いところです。
国立・公立・私立で差がある
- 国立……入学4,931人/最低修業年限での卒業4,335人(87.9%)
- 公立……入学841人/同752人(89.4%)
- 私立……入学3,679人/同2,989人(81.2%)
国立87.9%・公立89.4%・私立81.2%です。ただしこの差の読み方には、次の節の注意がかかります。
この差は「留年した人数」ではない
注意がひとつあります。文部科学省が出しているのは入学者数と、最低修業年限での6年次在籍者数・卒業者数です。差には留年だけでなく、休学や退学も入ります。[1]
「留年した人が何人か」という数字は公表されていません。100%から85.5%を引いた14.5%を留年率として見かけたら、そこには休学と退学も混ざっています。
卒業したあとの試験
同じ表の右側には、第119回医師国家試験(令和7年3月)の新卒の状況が載っています。出願9,440人、受験9,238人、合格8,840人で、合格率は95.7%でした。[1]
出願と受験の差が202人あります。出願したあとに受けなかった人がこの人数です。回次ごとの難易度は第120回医師国家試験の難易度にまとめています。
同じ学年に何年までいられるか、超えると除籍になる条件は、医学部の放校とはで学則の条文から見られます。
次の1年をどう置くか
落とした分野が分かる形にしておくと、時間の配りどころが決まります。
iwor の演習は国試の過去問で、解いた分が分野別の理解度になります。弱点の見つけ方そのものは医師国家試験の勉強法とスケジュールにあります。
気持ちがつらいときの相談先と、同じ状態にある医学生の割合は医学部がつらいときにまとめています。
よくある質問
決められた年数で卒業できない人はどのくらいいますか
令和元年度入学者では、9,451人のうち1,375人です。卒業率は85.5%でした。[1]
留年しやすい学年はありますか
学年ごとの人数は公表されていません。分かるのは、6年次に上がる前で1,250人、6年次から卒業までで125人という区切りだけです。[1]
私立のほうが留年しやすいのですか
最低修業年限での卒業率は私立81.2%、国立87.9%、公立89.4%です。ただしこの差には休学と退学も含まれます。[1]
卒業試験に落ちたら、どうなりますか
卒業の判定と再試験の扱いは、大学の規程で決まります。6年次に在籍して決められた年数で卒業しなかったのは、令和元年度入学者で8,201人中125人です。[1]
マッチングで決まった病院で留年のため研修できなかった場合も、翌年に参加できます。[2]
まとめ
決められた年数で卒業したのは9,451人中8,076人で、1,375人はそうなっていません。そのうち1,250人は6年次に上がる前の区間に入っています。数字は自分の状況を変えませんが、どこで起きやすいことなのかは分かります。
出典
- 1.一次資料文部科学省「令和7年度 医学部医学科入学状況(医学部医学科における国家試験等の状況・令和元年度入学者の卒業状況)」 mext.go.jp(2026-09-24 取得)
- 2.一次資料医師臨床研修マッチング協議会「医師臨床研修マッチングへの参加資格(注意事項)」 jrmp2.jp(2026-09-28 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制