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論文・エビデンス

医師の自己研鑽は労働時間か|上司の指示があれば一般に労働時間。本来業務と関係なく自分の意思で行うなら一般に労働時間ではない(厚労省通知)

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目次

厚生労働省の通知は、所定労働時間内に、使用者に指示された院内などの場所で行う研鑽を、当然に労働時間としています。[1]

所定労働時間外でも、上司の明示・黙示の指示によるものは、一般に労働時間です。

所定労働時間外は、上司の指示があるかが分かれ目

所定労働時間外の研鑽は、診療などの本来業務と直接の関連がなく、上司の明示・黙示の指示によらずに行う限り、一般に労働時間に当たりません。上司の指示によるものなら、本来業務と関連がなくても、一般に労働時間です。[1]

通知が挙げる3つの類型

一般診療の新しい知識や技能を学ぶ

診療ガイドラインや新しい治療法・新薬の勉強、自分が術者になる手術の予習や振り返り、シミュレーターでの手技の練習などです。業務上必須ではない学習を、自由な意思で、所定労働時間外に、自分から申し出て上司の指示なく行うなら、一般に労働時間に当たらないとされています。[1]

ただし、診療の準備や診療に伴う後処理として欠かせないものは、労働時間です。

学位や専門医のための研究・論文

学会や勉強会への参加と発表準備、本来業務とは区別された臨床研究の症例報告や論文の執筆、大学院の受験勉強、専門医の取得・更新のための症例報告や講習会などです。業務上必須ではない研鑽を、自由な意思で、所定労働時間外に、自分から申し出て上司の指示なく行うなら、一般に労働時間に当たらないとされています。上司や先輩に奨励されていても、この扱いは同じです。[1]

  • 研鑽をしないと就業規則上の制裁などの不利益があり、せざるを得ない場合
  • 研鑽が業務上必須である場合
  • 業務上必須でなくても、上司が明示・黙示に指示して行わせる場合

この3つのどれかに当たるときは、その時間は労働時間です。

手技を学ぶための手術の見学

業務上必須ではない見学を、自由な意思で、所定労働時間外に、自分から申し出て上司の指示なく行うなら、見学と待機の時間は一般に労働時間に当たらないとされています。見学中に診療をした時間は労働時間とされ、見学中の診療が慣習化・常態化しているときは、見学の時間すべてが労働時間です。[1]

通知が病院に勧めている手続き

  • 労働に当たらない研鑽をするときは、医師が上司に申し出て、本来業務ではないこと・しなくても不利益がないこと・上司が指示していないことを確かめる
  • 研鑽のために残る医師は診療体制に含めず、急な必要がない限り通常業務を指示しない
  • 研鑽の場所を勤務場所と分ける、白衣を着ないなど、見た目で区別できるようにする
  • 研鑽の扱いを書面にして、医師本人や他の職種にも知らせる
  • 申し出の確認や指示の記録を残す
[1]

勤務先がこの扱いを書面にしているかは、研鑽で院内に残る前に確かめておきます。時間外労働の上限の仕組みは、医師の働き方改革の上限にまとめています。

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よくある質問

院内の勉強会は労働時間ですか

通知は、勤務先の病院が主催する勉強会でも、自由参加なら自由な意思で行う研鑽の例に挙げています。参加しないと不利益がある場合や、上司が参加を指示している場合は、労働時間です。[1]

まとめ

研鑽が労働時間かどうかは、所定労働時間内か、本来業務と関連するか、上司の指示があるか、業務上必須か、しないと不利益があるかで分かれます。勤務先の研鑽の扱いを書面で確かめ、労働に当たらない研鑽は申し出てから行います。

出典

  1. 1.一次資料厚生労働省 労働基準局長「医師の研鑽に係る労働時間に関する考え方について(令和元年7月1日 基発0701第9号)」 mhlw.go.jp(2026-10-15 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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