研修医の保険医登録|免許証が届く前でも、登録済証明書の写しで出せる
目次
保険診療をするなら、研修医でも保険医の登録が要ります。研修の修了を待つ手続きではなく、働き始める前に出す手続きです。
つまずくのは、4月の時点で医師免許証が手元に無いことです。そこは添付書類の決まりで解決します。
根拠は健康保険法第64条
法の文言はこうです。[1]
保険医療機関において健康保険の診療に従事する医師若しくは歯科医師又は保険薬局において健康保険の調剤に従事する薬剤師は、厚生労働大臣の登録を受けた医師若しくは歯科医師(以下「保険医」と総称する。)又は薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)でなければならない。[1]
研修医を別に扱う但し書きは置かれていません。保険医療機関で健康保険の診療に入るなら、登録を受けた医師であることが条件です。
免許証が無くても出せる
登録申請に添えるのは、省令では「医籍若しくは歯科医籍又は薬剤師名簿の登録番号及び登録年月日を確認することができる書類の写し」です。免許証そのものとは書かれていません。関東信越厚生局はこれを「医師・歯科医師・薬剤師免許証の写し又は登録済証明書の写し」と案内しています。どちらか一方で足ります。[2],[5]
ここが研修医にとっての要点です。厚生労働省は、免許の登録のあと登録済証明書を受け取れば、免許証を受け取る前であっても医療従事者として従事できるとしています。免許の申請そのものの流れと、登録が終わるまでにかかる時間は研修医の引っ越しにまとめています。[4]
使う様式は「保険医・保険薬剤師登録申請書」(様式第二号)です。省令が「様式第二号による登録申請書」と定めているので、どの厚生局でも同じ様式です。[2],[5]
出し方は、オンラインと書面の2つ
厚生労働省は、令和7年2月25日から保険医・保険薬剤師の新規登録申請がマイナポータルからできるようになると案内しています。研修医が最初に出すのはこの新規登録です。関東信越厚生局の案内では、はじめて登録するときの手続き名は「登録申請」です。[3],[5]
オンラインで出すには、マイナンバーカードと、スマートフォンかタブレットかパソコン、それに医師免許証か登録済証明書が要ります。関東信越厚生局の案内では、カード交付時に設定したパスワードも要り、パソコンやタブレットのときはスマートフォンかカードリーダライタも要ります。[3],[5]
書面でも出せます。ただし申請書へのマイナンバーの記載が原則として必須になり、本人確認のために番号確認書類と身元確認書類が要ります。窓口では提示、郵送では写しの添付です。[3]
出す先は、厚生局の本体ではなく都道府県ごとの事務所です。関東信越厚生局は、都県ごとの事務所へ郵送または持参と案内しています。勤務先の都道府県を担当する事務所を、管轄の厚生局のページで確かめてから出してください。[5]
研修先が変わるときは
登録している地方厚生局の管轄を越えて異動したときは、「保険医・保険薬剤師管轄地方厚生(支)局長変更届」を出します。同じ厚生局の中での異動は、令和3年2月の省令改正で届出が不要になりました。[5]
初期研修と専門研修で病院が変わる人は、移る先がどの厚生局の管内かを見ておくと、出す書類が決まります。病院が変わること自体の手続きは初期研修と後期研修で病院を変えられるかにあります。
研修が始まったら数えるもの
手続きが済むと、次は研修そのものの記録です。初期研修では経験すべき症候29と疾病26があり、PRO では iwor でその残りを数えられます。
iwor は厚生労働省・日本内科学会・日本専門医機構の公式システムではありません。正式な登録と評価は EPOC と J-OSLER で行います。
よくある質問
初期研修が終わらないと登録できないのですか
いいえ。健康保険法が求めているのは、保険医療機関で健康保険の診療に従事する医師が厚生労働大臣の登録を受けていることです。研修の修了は条件に入っていません。[1]
医師免許証がまだ届いていません
登録済証明書の写しで出せます。添付書類は「免許証の写し又は登録済証明書の写し」と案内されています。[5]
どこに出しますか
勤務先の都道府県を担当する、地方厚生局の事務所です。マイナポータルから出すこともできます。[5]
同じ厚生局の中で病院が変わったら届出は要りますか
要りません。令和3年2月の省令改正で、同一の地方厚生局内の異動は届出不要になりました。管轄を越えるときだけ変更届を出します。[5]
登録票を無くしたらどうしますか
再交付の申請ができます。き損のときは登録票を添えます。[5]
まとめ
保険診療をするなら、研修医でも保険医の登録が要ります。研修の修了は条件に入っていません。免許証が4月に間に合わなくても、登録済証明書の写しで出せます。出し方はマイナポータルと書面の2つで、書面のときはマイナンバーの記載と本人確認の書類が加わります。出す先は厚生局の本体ではなく、勤務先の都道府県を担当する事務所です。
出典
- 1.一次資料e-Gov 法令検索(デジタル庁)「健康保険法(大正十一年法律第七十号)第64条(保険医又は保険薬剤師)」 laws.e-gov.go.jp(2026-09-27 取得)
- 2.一次資料e-Gov 法令検索(デジタル庁)「保険医療機関及び保険薬局の指定並びに保険医及び保険薬剤師の登録に関する省令(昭和三十二年厚生省令第十三号)第十二条(登録の申請)」 laws.e-gov.go.jp(2026-09-27 取得)
- 3.一次資料厚生労働省「新たに保険医・保険薬剤師の登録を受けようとする皆さまへ(マイナポータルによる登録申請)」 kouseikyoku.mhlw.go.jp(2026-09-27 取得)
- 4.一次資料厚生労働省「医師等医療関係資格者の皆様へ 登録済証明書をオンラインで受け取れます」 mhlw.go.jp(2026-09-27 取得)
- 5.一次資料関東信越厚生局「保険医・保険薬剤師の登録等に関する申請・届出(更新日 2026年8月31日)」 kouseikyoku.mhlw.go.jp(2026-09-27 取得)
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