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外来医師過多区域とは|指定された区域で開業するなら6か月前に届出が要る。候補は東京の17区・大阪市・京都市など9圏域(2026年4月施行)

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目次

外来医師過多区域は、外来の医師が特に多い地域で新しく診療所を開く人に、地域で足りない医療の提供を求める仕組みです。改正医療法の規定が2026年4月1日に施行されました。[1]

都道府県が指定した区域で無床診療所を開くなら、開設の6か月前までに都道府県へ届け出ます。届け出なかったり、うその届出をしたりすると、30万円以下の過料です。[1]

候補区域は9つの二次医療圏

区域の基準は、次の2つをどちらも満たす二次医療圏です。[1]

  • 診療所の医師の数を、地域の人口(受療率などで調整)で割った値が「全国平均値+標準偏差の1.5倍」以上
  • 可住地面積あたりの診療所の数が、全国の二次医療圏の上位10%以上
[1]

厚生労働省の検討会(2026年1月16日)の資料では、この基準に当たる9つの二次医療圏が候補区域として示されています。[3]

  • 東京都 区中央部……千代田区・中央区・港区・文京区・台東区
  • 東京都 区西部……新宿区・中野区・杉並区
  • 東京都 区西南部……目黒区・世田谷区・渋谷区
  • 東京都 区南部……品川区・大田区
  • 東京都 区西北部……豊島区・北区・板橋区・練馬区
  • 京都府 京都・乙訓……京都市・向日市・長岡京市・大山崎町
  • 大阪府 大阪市
  • 福岡県 福岡・糸島……福岡市・糸島市
  • 兵庫県 神戸……神戸市
[3]

実際に区域を指定するのは都道府県です。候補の二次医療圏の中で、医師や診療所が特に多い市区町村や地区だけを指定することもできます。開業を考えている地域が指定されたかは、都道府県の公示で確かめてください。[1]

開業までの手続きの流れ

  • 都道府県に事前相談をしてから、開設の6か月前までに届け出る(地域で足りない医療を提供する意向の有無と、ないときはその理由も書く)
  • 提供しない意向なら、外来医療の協議の場に出て理由を説明するよう求められる
  • 理由がやむを得ないと認められなければ、期限(原則2週間)を決めて提供を要請される
  • 要請に応じない場合、都道府県は開設の2か月前までに地方厚生局へ通知する
  • 保健所への開設届に、事前届出・協議・要請の内容を書く
[1]

地域で足りない医療には、その区域で不足している医療機能のほか、医師が足りない地域での診療も含まれます。候補区域は、在宅当番医や夜間救急に参加する診療所の割合が相対的に低い傾向があることなどを踏まえて設定されています。[1],[2]

応じなかったら、どうなるか

要請に応じずに開業した場合、都道府県は開設1年目と2年目に年1回程度、提供の状況を確かめます。3年目に提供していないと認められると、医療審議会への出席を求められ、勧告を受けることがあります。勧告に従わなければ、その旨を公表されることがあります。[1]

保険医療機関の指定期間は、勧告などの状況に応じて3年または2年になります。厚生労働省は、開設や更新はできるので権利を制限する不利益処分には当たらない、と説明しています。[2]

対象になる診療所、ならない診療所

  • 対象……新しく開業する無床診療所(自由診療だけの診療所も含む)、オンライン診療のための診療所
  • 対象外……すでにある診療所、歯科診療所、オンライン診療受診施設
[2]

親が亡くなって子が急に診療所を継ぐ場合のように、予期せず前の開設者がいなくなったときは、都道府県知事が認めれば6か月前の届出をしなくてよい「やむを得ない場合」になります。この場合は、承継が終わったあとに届け出ます。[1]

いつ開く診療所から対象になるか

厚生労働省の質疑応答集では、2026年10月1日以降に、都道府県が設定した区域で無床診療所を開こうとする人が対象です。例として、10月1日から届出を求める場合は、その6か月後の2027年4月1日以降に開く診療所が対象になる、と示しています。[2]

候補区域は、2026年度から2029年度(令和11年度)までは変えない予定です。[2]

診療所の開設届と保険医療機関の指定の申請の流れは医師の開業の手順にまとめています。

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よくある質問

外来医師過多区域では、開業できないのですか?

開業そのものは禁止されていません。開設の6か月前の届出と、地域で足りない医療の提供を求められる手続きが加わります。要請に応じず、勧告などを受けると、保険医療機関の指定期間が3年または2年になります。[1],[2]

すでに開業している診療所も対象ですか?

対象は新規の開業希望者だけです。すでに開設している診療所がそのまま診療を続けるなら対象外です。[2]

まとめ

東京の17区や大阪市・京都市などで診療所を開くなら、まず都道府県が区域を指定したかを公示で確かめ、指定されていれば開設の6か月前までに事前相談と届出を済ませてください。

出典

  1. 1.一次資料厚生労働省 医政局長(日本病院会が会員向けに掲載)「医療法等の一部を改正する法律の一部の施行等(外来医師過多区域に係る無床診療所の開設(医療法)関係)について(医政発0319第20号・令和8年3月19日)」 hospital.or.jp(2026-10-11 取得)
  2. 2.一次資料厚生労働省(東京都保健医療局が掲載)「外来医師過多区域に関する質疑応答集(その1)」 hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp(2026-10-11 取得)
  3. 3.一次資料厚生労働省「医師確保計画の見直し等について(第9回 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料3・令和8年1月16日)」 mhlw.go.jp(2026-10-11 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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