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学会発表

医師の守秘義務|刑法134条は6月以下の拘禁刑。家族への説明と学会発表で、同意がいる場面

iwor 編集部3分で読めます
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目次

医師の守秘義務は、刑法134条1項で決まっています。正当な理由なく、業務上知り得た人の秘密を漏らすと、6月以下の拘禁刑か10万円以下の罰金です。[1]

研修医が迷いやすいのは、家族への病状説明と症例の学会発表です。この2つで患者の情報をどう扱うかは、個人情報保護委員会と厚生労働省の医療機関向けガイダンスに書かれています。

刑法134条が決めていること

  • 対象は医師のほか、薬剤師・助産師・弁護士など。その職にあった者も含む
  • 正当な理由がないのに、業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らすと罪になる
  • 刑は6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金
[1]

研修医も医師なので、条文の対象です。病棟で知った患者の情報は、研修の1日目から守秘義務の範囲に入ります。

家族への病状説明は、本人の意思を先に確かめる

ガイダンスのQ&Aは、家族への病状説明を、医療の提供に通常必要な範囲の利用目的と位置づけています。院内掲示などで公表し、患者から明示的な留保の意思表示がなければ、黙示の同意があったと考えられるとしています。[2]

そのうえで、説明する家族の範囲・方法・時期は、あらかじめ本人に確かめておくなど、できる限り本人の意思に配慮するよう求めています。「家族には言わないで」と言われたら、それが本人の留保です。

人の生命・身体・財産の保護に必要で、本人の同意を得ることが難しいときは、家族に説明できます。[2]

研修医が病状説明をどこまで1人でしてよいかは、研修医の病状説明にまとめています。

告知の前に家族へ相談するとき

診断結果を家族に伝えるのは、原則として本人の同意が要ります。ただし、本人に説明すると重大な心理的影響があり、その後の治療に悪影響を及ぼす場合などは、本人の同意なく先に家族へ説明できるとQ&Aは書いています。[2]

Q&Aは、この判断に慎重さを求めています。研修医が1人で決めずに、指導医と相談してから進めます。

症例の学会発表は、特定されうるなら本人の同意が要る

氏名などを消しても、患者の数が少ない疾患や顔写真を載せる場合は、特定の個人を識別できてしまうことがあります。個人情報保護委員会は、その場合の症例は個人情報に当たり、学会での発表には本人の同意が必要としています。[3]

珍しい症例ほど特定されやすいので、発表を決めた時点で同意を取りにいきます。

大学などの学術研究機関が学術研究のために扱う場合は個人情報保護法の適用を受けず、学会などが定める指針に従うと、同じ回答は続けています。[3]

同意の取り方の流れは、症例報告の書き方でも触れています。

同意を取ったら、資料は型から作る

症例発表の準備は、同意を取ったあとの資料作りに時間がかかります。iwor の発表資料作成では、経過表・発表スライド・学会ポスターを、型と診療科別の見本から作れます。

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よくある質問

医師を辞めたあとも守秘義務はありますか

あります。刑法134条は「これらの職にあった者」も対象にしているので、退職や転職のあとも続きます。[1]

守秘義務違反は、必ず起訴されますか

秘密漏示罪は、告訴がなければ起訴できない親告罪です。[1]

まとめ

守秘義務の根拠は刑法134条で、研修医も対象です。家族への説明は本人の意思を先に確かめ、学会発表は、発表を決めた時点で同意を取りにいきます。

出典

  1. 1.一次資料e-Gov 法令検索「刑法(明治40年法律第45号)第134条・第135条」 laws.e-gov.go.jp(2026-10-11 取得)
  2. 2.一次資料個人情報保護委員会・厚生労働省「「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」に関するQ&A(事例集)(令和7年6月一部改正)」 ppc.go.jp(2026-10-11 取得)
  3. 3.一次資料個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者のガイダンス Q&A A3-2(症例の学会発表と十分な匿名化が困難な場合)」 ppc.go.jp(2026-10-11 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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