診療科の選び方|研修医の約4割は研修の前後で希望する診療科が変わっていた。選んだ理由の上位は「やりがい」と「相性」(厚生労働省の調査)
目次
診療科は、医学生のうちに1つに決めきらなくても大丈夫です。厚生労働省の令和7年の調査では、初期研修を終える研修医6,970人のうち2,669人(38.3%)が、研修の前後で希望する診療科を変えていました。[1]
医学生のうちは候補を2〜3に絞っておき、初期研修でその科を回ってから決める、という順番で考えると迷いにくくなります。
研修の前後で、希望はどれだけ変わるか
令和7年3月末に初期研修を修了する予定の研修医6,970人に聞いた結果です。研修を始める前と、修了する時点で、将来従事したい診療科を答えています。[1]
- 内科系……研修前34.4% → 修了時31.8%
- 外科系……10.0% → 9.1%
- 小児科……7.0% → 5.7%
- 産婦人科……5.7% → 4.8%
- 救急科……3.2% → 2.9%
- 総合診療科……2.5% → 2.3%
- その他の診療科(皮膚科・精神科・整形外科・眼科など)……30.6% → 39.0%
- 未定……2.8% → 0.6%
研修を始める時点では未定だった人も、修了する時点ではほとんどが診療科を決めていました。
希望が変わった理由
希望が変わった2,669人が挙げた理由(3つまで)で多かったのは、次のとおりです。[1]
- 他に興味を持つ分野ができた……39.3%
- 仕事の内容が想像と違った……21.6%
- 研修開始前は希望する診療科が未定だった……18.5%
- なんとなく相性が合わない……15.0%
- 適性・才能がない……14.2%
- 労働環境(勤務時間・当直回数等)が悪い……12.9%
「仕事の内容が想像と違った」が2割を超えています。医学生のうちに、病院見学や臨床実習でその科の日常の仕事を見ておきましょう。
最終的に選んだ理由
修了時点の診療科を選んだ理由(3つまで)は、全体の6,970人で次のとおりでした。[1]
- やりがいがある……52.6%
- なんとなく相性が合う……47.2%
- 学問的に興味がある……42.0%
- 適性・才能があると感じた……26.9%
- 労働環境(勤務時間・当直回数等)が良い……11.6%
- 専門領域に将来性がある……10.2%
労働環境(11.6%)や将来性(10.2%)を挙げた人は、1割ほどでした。
医学生のうちにやっておくこと
- 臨床実習で、気になる科の外来・病棟・手術の1日を通して見る
- 候補の科を2〜3に絞り、初期研修でその科を回れる病院を選ぶ
- 候補の科の専攻医の採用数と、専門医になるまでの年数を調べる
19の基本領域ごとの専攻医の採用数と専門医試験の合格率は専門医のなり方にまとめています。病院見学でどの科を見るかは病院見学で何科を見るかにあります。
診療科ごとの労働時間は、診療科別の労働時間にまとめています。
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無料ではじめるよくある質問
診療科はいつまでに決めればいいですか?
専門研修の応募は、初期研修2年目の秋ごろからです。日本専門医機構の応募では1領域の1プログラムしか選べないので、それまでに1つに決めます。[2]
専攻医が多い診療科はどこですか?
2026年度に採用された専攻医は、内科が3,129人で最も多く、外科996人、整形外科773人と続きました。[3]
まとめ
研修医の約4割は、初期研修の間に希望する診療科を変えています。医学生のうちは候補を2〜3に絞り、実習と見学でその科の日常の仕事を見ておき、初期研修で回ってから決めてください。
出典
- 1.一次資料厚生労働省「令和7年臨床研修修了者アンケート 調査結果」 mhlw.go.jp(2026-10-11 取得)
- 2.一次資料日本専門医機構「専攻医登録・応募について」 jmsb.or.jp(2026-10-11 取得)
- 3.一次資料日本専門医機構(厚生労働省 医道審議会 医師分科会 医師専門研修部会 資料1・令和8年7月15日)「令和8年度の専攻医採用と令和9年度の専攻医募集について」 mhlw.go.jp(2026-10-11 取得)
本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制