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マッチング

千葉の研修病院はどこを受けるか|第一志望が多い6院と、大学病院8つの埋まり方の違い(2025年度)

iwor 編集部12分で読めます
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目次

千葉で第一志望が集まっているのは次の6院です。千葉労災病院・千葉市立海浜病院・松戸市立総合医療センター・亀田総合病院・船橋市立医療センター・国立国府台医療センター。第一志望者数の実数で並べても、定員に対する比で並べても、この6院が上位10に入ります。[1],[2]

そして千葉には、他の県と違う事情がひとつあります。大学病院が8つあり、埋まり方が大きく違うことです。順天堂大学医学部附属浦安病院は第一志望33人で定員が埋まり、東京慈恵会医科大学附属柏病院は定員25人のうち14席が空きました。「大学病院だから空いている」も「大学病院だから入りやすい」も、千葉では成り立ちません。

候補をどこから集めるか

登録する順番は、自分が行きたい順です。マッチングの希望順位登録に書いたとおり、順位を実際の志望と違う順に付け替えても有利にはなりません。以下は候補の探し方であって、登録する順番の指示ではありません。動かせるのは、採用試験を受けて「行ってもよい」と言えるプログラムを1つでも多く登録することです。

  • まず見る……第一志望が集まっている6院(千葉労災・千葉市立海浜・松戸市立総合医療センター・亀田総合・船橋市立医療センター・国立国府台)を軸に、自分の条件で絞る
  • 次に見る……比が1.5〜2.3倍の中規模市中病院。セコメディック病院2.25倍・千葉メディカルセンター2.14倍・千葉徳洲会病院2.00倍・千葉市立青葉病院1.50倍など
  • 採用試験を受けたうえで「行ってもよい」と言える範囲で足す……大学病院。8つを同じ扱いにはしない。空席が大きかったのは東京慈恵会医科大学附属柏病院14席・国際医療福祉大学成田病院12席・東京女子医科大学附属八千代医療センター9席の3院。千葉大学医学部附属病院2席・帝京大学ちば総合医療センター1席も空きました。順天堂大学医学部附属浦安病院・東邦大学医療センター佐倉病院・日本医科大学千葉北総病院は定員が埋まっています
[2],[1]

空席の出た枠を順位表に入れておく意味は、ひとことで言えば受け皿になりうるからです。受け皿になるには、条件が2つあります。

  • 病院側の順位表にも載っていること……採用試験を受けても載るとは限りません。JRMPは「参加病院は、採用試験の結果に基づいて採用しても良いと考える受験者のみを希望順位登録しますので、アルゴリズム上、そのようなケースも発生します」と明記しています
  • 行ってもよいと言える枠であること……マッチしたあとは基本的に動かせません
[4]

空席が残ったのは、そこを希望して病院側の順位表にも載っていた人が、全員より上の希望に入れたからです。これはJRMPが用いるゲール・シャープレーのアルゴリズムからの帰結で、公表資料にある記述ではありません。裏を返せば、第1希望に空席があるのに自分はアンマッチ、も起こります。2025年度のアンマッチは741人でした。残った席が二次募集に回ることもありますが、募集を出さない病院もあります(マッチングでアンマッチだったら)。

空席が出るかどうかは年によって動きます。2025年度に空いたからといって2026年度も空くとは限りません。行ってもよいと言える範囲で、空席の実績がある枠を複数登録しておくと、アンマッチの可能性を下げる方向には働きます。これも病院側の順位表に載っていることが前提です。順位表の作り方そのものはマッチングの希望順位登録を参照してください。

千葉県全体の数字

2025年度のマッチングで、千葉県には61のプログラムがあり、40の病院に分かれています。募集定員の合計は487人、マッチした人数は441人で、充足率は90.6%でした。全国のプログラムを合算した充足率は84.6%で、それを上回る県です。空席は46席、空席が出たプログラムは16件でした。

第一志望者数の合計は404人で、定員487人に対して0.83倍です。全国では0.88倍なので、こちらは下回ります。定員に対して第一志望が少ないのに充足率は全国平均より高い、という組み合わせです。この比は、そのまま個人の難易度にはなりません。誰がどこにマッチするかは、全員の順位登録と各プログラムの順位づけの組み合わせで決まります。なお第一志望者数は中間公表時点の断面値で、プログラム別の確定値は公表されません。

大学病院が8つ、定員が埋まったところと半分以上空いたところがある

千葉県の特徴は、県内に大学病院が8つあることです。定員の合計は190人で、県全体487人の4割近くを占めます。ところがこの8つは、ひとくくりにできません。定員が埋まったところもあれば、定員の半分以上が空いたところもあります。[3]

  • 順天堂大学医学部附属浦安病院……3プログラム/定員43人/マッチ43人/空席0/第一志望33人
  • 千葉大学医学部附属病院……4プログラム/定員49人/マッチ47人/空席2/第一志望15人
  • 東邦大学医療センター佐倉病院……1プログラム/定員19人/マッチ19人/空席0/第一志望5人
  • 日本医科大学千葉北総病院……1プログラム/定員12人/マッチ12人/空席0/第一志望0人
  • 東京慈恵会医科大学附属柏病院……4プログラム/定員25人/マッチ11人/空席14/第一志望4人
  • 国際医療福祉大学成田病院……3プログラム/定員28人/マッチ16人/空席12/第一志望8人
  • 東京女子医科大学附属八千代医療センター……3プログラム/定員11人/マッチ2人/空席9/第一志望0人
  • 帝京大学ちば総合医療センター……1プログラム/定員3人/マッチ2人/空席1/第一志望0人
[1],[2]

県全体の空席46席のうち38席、8割強は大学病院の枠です。その38席のうち35席は3つ(慈恵柏14席・国際医療福祉大成田12席・女子医大八千代9席)に集中しています。残る5つのうち3つは定員が埋まり、千葉大は49人中2席、帝京大ちばは3人中1席の空きでした。「千葉の大学病院」という括りでは判断できません。[1],[2]

なかでも日本医科大学千葉北総病院は、第一志望に選んだ人が0でありながら定員12人が埋まっています。第一志望者数とマッチ者数が別の数字であることの、いちばんはっきりした例です。順位表の何位に置かれやすいか、という話です。大学病院と市中病院の選び方そのものは大学病院と市中病院どっちで扱っています。

大学病院全体では20プログラム・定員190人で、第一志望者数は定員の0.34倍、充足率80.0%。市中病院は41プログラム・定員297人で、第一志望者数は定員の1.14倍、充足率97.3%です。第一志望者数が0だったプログラムは県内で16件あり、うち11件は定員2人、2件が定員3人で、定員12人・7人・5人のプログラムも1件ずつ含まれます。

定員の小さい枠でも、そのプログラムを順位表に登録した学生数は公表されています。順天堂大学医学部附属浦安病院の小児科プログラムは定員2人・第一志望0で、登録した学生は182人でした。ここを「狙い目」と読み替えないでください。低い倍率をどう読み分けるかはマッチングの穴場病院の見つけ方にまとめています。

ランキングは、何で並べるかで顔ぶれが変わる

病院単位で集計した場合でも、何で並べるかで結果は変わります。千葉の病院を「第一志望者数の実数」で並べた場合と、「第一志望者数÷定員」で並べた場合で、実数と比の両方で上位10に入るのは、この6病院です。ただし実数の10位は千葉大学医学部附属病院と千葉メディカルセンターがともに15人の同数で、後者を採ると7病院になります。同数の並びがあるので「ちょうど6」という数え方は一意ではありません。

  • 千葉労災病院……第一志望36人/定員10人(360%)
  • 亀田総合病院……34人/24人(142%)
  • 順天堂大学医学部附属浦安病院……33人/43人(77%)
  • 松戸市立総合医療センター……29人/14人(207%)
  • 千葉市立海浜病院……24人/8人(300%)
  • 成田赤十字病院……23人/20人(115%)
  • 船橋市立医療センター……18人/12人(150%)
  • 国立国府台医療センター……17人/10人(170%)
  • 総合病院国保旭中央病院……17人/30人(57%)
  • 千葉大学医学部附属病院……15人/49人(31%)
[2],[1]

比で並べると、定員の小さい市中病院が上位に集まります。

  • 千葉労災病院……360%(第一志望36人/定員10人)
  • 千葉市立海浜病院……300%(24人/8人)
  • セコメディック病院……225%(9人/4人)
  • 千葉メディカルセンター……214%(15人/7人)
  • 松戸市立総合医療センター……207%(29人/14人)
  • 千葉徳洲会病院……200%(10人/5人)
  • 国立国府台医療センター……170%(17人/10人)
  • 船橋市立医療センター……150%(18人/12人)
  • 千葉市立青葉病院……150%(12人/8人)
  • 亀田総合病院……142%(34人/24人)
[2],[1]

両方に入っているのは、千葉労災病院・千葉市立海浜病院・松戸市立総合医療センター・亀田総合病院・船橋市立医療センター・国立国府台医療センターです。千葉大学医学部附属病院は実数では10位前後に入りますが、定員49人に対する比では0.31倍になります。

定員が小さいほど比は振れやすくなる点には注意してください。ランキングの読み方の全体像は研修医マッチングの人気病院ランキングの読み方にまとめています。関東1都6県の比較は関東の人気研修病院はどこかにあります。

この数字は、全国のどのあたりなのか

ここまでは千葉の中だけで並べてきました。実際に志望先を決めるときに効いてくるのは「この数字は全国で見てどのくらいなのか」です。自分の志望先の数字が全国では何番目なのかは、残り1,400件以上のプログラムの分布を知らないと分かりません。候補が増えるほど、全国の分布と突き合わせる手間は増えていきます。

iwor はこの判断のために、JRMPの公表値から4つの指標を算出しています。

  • マッチ難易度:席を巡る「本気の競争」の激しさを偏差値化したもの。本気倍率=(志望者数×第1志望率)÷定員 をもとに算出します。定員が4人以下のプログラムは、値のブレを補正しています。4指標のなかで唯一、全国順位も出ます
  • 志望集中度:志望者のうち、そこを第1志望に選んだ人の割合。大学病院は低めに出る傾向があります(併願先として登録されやすいから、というのは iwor の見方です)
  • 穴場度:0〜100。空きやすさ(空席・低充足)と低倍率を主に、志望者の減少傾向を加味した値です
  • 安定度:0〜100。直近の充足の安定性に、充足の水準を加味した値。毎年安定して埋まっているほど高くなります

この記事で見てきた定員・マッチ者数・第一志望者数・空席は、いずれもこれらの指標の材料そのものです。とくに志望集中度は、志望者のうち何割がそのプログラムを第1志望にしているかを示します。大学病院は併願先として登録されやすく、低めに出ます。千葉の61プログラムをプログラム単位のまま倍率・定員・充足率で並べ替えたり、都道府県や区分で絞り込んだりできます。

いずれも席の取りやすさの目安であり、研修の質・教育体制の評価ではありません。公表値からの推定であって、合否や受け入れを保証するものでも、個人の合否を予測するものでもありません。主要な研修病院は千葉県の研修病院に、61プログラム全件はアプリの病院データベースにあります。

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iwor は医師のためのワークスペースです。プログラム単位のまま、倍率・定員・充足率で並べ替えたり都道府県・区分で絞り込んだりできます。選んだ複数院の横並び比較と、マッチ難易度・穴場度・志望集中度・安定度の数字と、マッチ難易度の全国順位まで見られます。

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この記事の数字の出どころ

本記事の数値は、医師臨床研修マッチング協議会が公表している資料から iwor が出しています。2025年度の研修プログラム別マッチ結果(募集定員・マッチ者数・空席数・希望順位登録学生数の確定値)と、中間公表(第一志望者数)です。集計の単位は公表資料と同じくプログラム単位で、病院単位の数字は同じ病院名のプログラムを足し合わせて算出しました。医学部を持つ大学の附属病院に限り、分院・医療センターも含めます。医学部を持たない大学の附属病院である東京歯科大学市川総合病院は市中病院に分類しています。[1],[2]

本記事でいう第一志望者数とは、中間公表の前日14時時点で各プログラムを第1位で希望順位登録している参加者数です。中間公表の後も順位登録は変更できるため、最終結果とは一致しません。中間公表の位置づけはマッチングの中間公表とはで解説しています。[2]

よくある質問

千葉の研修病院は結局どこから見ればいいですか

第一志望が集まっているのは次の6院です。千葉労災病院・千葉市立海浜病院・松戸市立総合医療センター・亀田総合病院・船橋市立医療センター・国立国府台医療センターです。研修の質の順位ではなく、候補を探す出発点として見てください。

第一志望0の病院で定員が埋まるのはなぜですか

マッチングが第1志望だけで決まらないためです。日本医科大学千葉北総病院は、中間公表の時点で第一志望が0でしたが、定員12人が埋まりました。他を第1志望にした人が下位順位に登録すれば起こります。

東京の病院と併願する場合、千葉はどう位置づければいいですか

千葉の定員487人は全国5位の規模で、選択肢としては十分あります。併願するなら日程の重複を先に確かめます。関東全体は関東の人気研修病院にあります。

第一志望者が多いプログラムは避けたほうがいいですか

順位の付け方を変える理由にはなりません。アルゴリズムには「耐戦略性」があり、行きたい順に登録するのが最良です。不安なら、採用試験を受けて行ってもよいと思えるプログラムを順位表に足します。

まとめ

実数でも定員比でも県内上位に入るのは、千葉労災・千葉市立海浜・松戸市立総合医療センター・亀田総合・船橋市立医療センター・国立国府台の6院でした。登録先には大学病院も入れますが、千葉では8つをひとくくりにしないことです。空席46席のうち38席は大学病院の枠です。

その大半は東京慈恵会医科大学附属柏病院・国際医療福祉大学成田病院・東京女子医科大学附属八千代医療センターの3つに集中しています。順天堂大学医学部附属浦安病院は第一志望33人で定員が埋まりました。日本医科大学千葉北総病院のように、第一志望0でも定員が埋まる病院もあります。病院名の括りではなく、プログラムごとの数字を見てください。

出典

  1. 1.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)「令和7年度 研修プログラム別マッチ結果」 jrmp2.jp(2026-08-04 取得)
  2. 2.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)「2025年度 医師臨床研修マッチング 中間公表」 jrmp2.jp(2026-08-04 取得)
  3. 3.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)「令和7年度 研修医マッチングの結果(記者発表資料・2025年10月23日)」 jrmp2.jp(2026-09-18 取得)
  4. 4.一次資料医師臨床研修マッチング協議会(JRMP)「2026年度版 研修医マッチングの手引き【6年生用・既卒者用】」 jrmp.jp(2026-08-04 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

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