コンテンツへスキップ
便利ツール

qSOFA スコアの3項目と閾値|2項目以上で敗血症を疑う。ただし0〜1点でも否定はできない

iwor 編集部4分で読めます
臨床のスコア計算なら iwor。出典つきで、スマートフォンからすぐ使えます。
目次

qSOFA は3項目だけです。呼吸数22回/分以上、意識変容、収縮期血圧100mmHg以下。2項目以上で敗血症を疑います。[1]

覚えることは少ないのですが、この数字の扱いには続きがあります。0〜1点でも否定はできず、ガイドラインは単独で使うことに注意を促しています。

3項目と閾値

  • 呼吸数 22回/分以上
  • 意識変容(厳密には GCS<15 を指す)
  • 収縮期血圧 100mmHg 以下
[1]

呼吸数と血圧は「以上」「以下」で、境界の値を含みます。22回/分ちょうど、100mmHg ちょうどは、どちらも該当します。

意識変容の注記も見落としやすいところです。ガイドラインは「厳密には GCS<15」としているので、普段どおりに見えても GCS が15に届かなければ該当します。GCS の付け方はGCS の計算のしかたにまとめています。[1]

2項目以上は「疑う」。0〜1点は「否定できない」

2点以上で敗血症を疑いますが、0〜1点でも否定はできません。ガイドラインはこの点に注意を促しています。[1]

疑ったあとは別の物差しに移ります。臓器障害を SOFA スコアで評価して、ベースラインから2点以上増えていれば敗血症と診断されます。qSOFA は入口で、確定診断はしません。SOFA の6臓器と2025年の改訂はSOFA スコアは2025年に改訂されたにまとめています。[1]

単独では感度が低い、とガイドラインが書いている

日本版敗血症診療ガイドライン2024は、qSOFA の感度の低さを問題として挙げています。検証研究で敗血症診断や院内死亡に対する感度が低いと報告されており、ベッドサイドのスクリーニングとしての有用性は疑問視されています。[2]

数字を見るときは、何を予測しようとしている数字なのかを分けてください。同じガイドラインの中に、敗血症の診断についての数字と、死亡の予測についての数字が並んでいます。

敗血症の診断のほうは、2021年の前向き観察研究です。救急外来で感染症が疑われた患者について、感度は SIRS 77%・qSOFA 23%・NEWS 58%、特異度は35%・99%・81%でした。[2]

死亡の予測のほうは、2021年のメタ解析(26研究・62,338人)です。[2]

  • SIRS … 感度82%・特異度24%
  • qSOFA … 感度46%・特異度82%
  • NEWS … 感度73%・特異度52%
[2]

測っているものは違いますが、qSOFA の形はどちらでも同じです。特異度が高く、感度が低いほうに寄ります。

NEWS の項目と点数はNEWS2 スコアの計算にあります。

ガイドラインは、どのスクリーニングも単独で使うときには注意が要ると整理しています。成人肺炎診療ガイドライン2024も、qSOFA が敗血症のスクリーニングとして有用かを、今後の研究課題として挙げています。[2],[1]

A-DROP の血圧は90mmHg。qSOFA は100mmHg

取り違えやすいのがここです。A-DROP の P は収縮期血圧90mmHg以下、qSOFA は100mmHg以下。同じ肺炎の診療で並べて使う場面があるのに、閾値が10mmHg違います。[1]

意識の項目も、A-DROP は「意識変容あり」、qSOFA は注記で GCS<15 まで踏み込んでいます。どちらの表を見ているかを先に決めてから数えてください。A-DROP の5項目と区分はA-DROP スコアの計算にあります。

表を開かずに数える

3項目なので暗算はできますが、閾値の向きと境界の扱いを毎回思い出すのは手間です。iwor の計算ツールなら、3項目を選ぶだけで、閾値に達しているかまで出ます。意識レベルの付け方はJCS の計算のしかたにもまとめています。

qSOFA は、選ぶだけで閾値まで出る。

敗血症の qSOFA のほか、よく使うスコアがそろっていて、どれも出典つきです。

無料ではじめる

よくある質問

qSOFA が2点以上なら敗血症ですか

疑う段階です。確定診断は SOFA スコアで、ベースラインから2点以上の増加があるかで判断されます。

0点なら敗血症は否定できますか

できません。ガイドラインは0〜1点でも否定できないと明記しています。

呼吸数は22回/分ちょうどでも該当しますか

該当します。22回/分以上なので、ちょうどの値を含みます。収縮期血圧も100mmHg以下なので、ちょうどの値を含みます。

qSOFA と SIRS、NEWS のどれが良いのですか

ガイドラインはどれか1つを推していません。感度と特異度の形が違うので、それぞれの限界を理解して使うようにと書かれています。

まとめ

qSOFA は呼吸数22回/分以上・意識変容・収縮期血圧100mmHg以下の3項目で、2項目以上で疑います。0〜1点でも否定はできず、確定診断は SOFA スコアで行います。

数字は覚えやすいぶん、単独で判断に使いたくなります。ガイドラインが感度の低さを明記しているので、そこだけは頭に置いておいてください。

出典

  1. 1.一次資料日本呼吸器学会「成人肺炎診療ガイドライン2024(表1 A-DROP スコア・表2 qSOFA スコア・重症度の評価・Future Research Questions)」 jrs.or.jp(2026-09-21 取得)
  2. 2.一次資料日本集中治療医学会・日本救急医学会「日本版敗血症診療ガイドライン2024(J-SSCG2024)本文(Table 1-3-2 qSOFA 基準・敗血症のスクリーニング)」 jsicm.org(2026-09-21 取得)

本記事はiwor 編集部が作成し、医師が監修しています。掲載内容は一般的な学習目的の情報であり、 診断・治療の最終判断は必ず一次資料・指導医にご確認ください。 編集方針と監修体制

関連記事

3項目を選べば、閾値まで出る。

qSOFA も A-DROP も、出典つきの計算ツールでスマートフォンから。